2015 Fiscal Year Research-status Report
ステージIII大腸癌の再発予防におけるペプチドワクチン療法の優勢性に関する研究
Project/Area Number |
15K10153
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
川村 純一郎 近畿大学, 医学部, 講師 (90422948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 史哲 近畿大学, 医学部附属病院, 講師 (10580631)
奥野 清隆 近畿大学, 医学部, 教授 (30169239)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 術後補助療法 / ペプチドワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
ステージIII 大腸癌根治術後患者に対するUFT/UZEL 併用ペプチドワクチン療法の臨床的有効性、安全性を解析する第II 相臨床研究である。病理診断を含め最終診断がステージIII 大腸癌で根治手術を施行された大腸癌患者で、UFT/UZEL投与可能な全身状態の患者を対象とし、ペプチドワクチン+UFT/UZEL を6 コース(ワクチン週1 回、計30 回とUFT/UZEL は4 週投薬1 週休薬、6 コース)を実施した後追跡を行い、術後3年無再発生存率をprimary endpoint としている。治療完了総数110 例(HLA-A*2402 70 例、それ以外40 例、そのいずれにも到達した時点)の予定で症例集積中である。現在、登録症例数は45例で、6コース完遂は32例で重篤な有害事象なく安全に投与可能であった。免疫モニタリング、血液一般検査、再発有無の画像による判定を継続中である。登録に関しては、予定症例数に達することは困難が予測されており、今後症例数を減らして評価を行うことを検討している。その際には、その時点での全登録症例のHLA DNA type をkey open し、評価項目につきHLA-A*2402 陽性群と陰性群で、比較検討する。また、患者の末梢リンパ球の表面抗原解析(制御性T 細胞やメモリーT 細胞など)、治療前切除標本の腫瘍細胞における腫瘍抗原/HLA-classI の発現ならびに腫瘍浸潤リンパ球サブセットの解析なども行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研修課題はおおむね順調に進んでいると考える。特に登録患者の大部分は、重篤な有害事象なく安全に経過しており、当療法の安全性を再確認している。ただし、登録に関して予定症例数に達することは困難が予測されており、今後症例数を減らして評価を行うことを検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記臨床試験を継続し、長期生存例の追跡を行う。予定症例数に達することは困難が予測されており、症例数を減らして評価を行うことを検討している。登録終了時点で全登録症例のHLA DNA type をkey open し、HLA-A*2402 陽性群と陰性群での比較検討を行う。患者の末梢リンパ球の表面抗原解析、治療前切除標本の腫瘍細胞における腫瘍抗原/HLA-classI の発現ならびに腫瘍浸潤リンパ球サブセットの解析も行う予定である。
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Causes of Carryover |
新規登録症例が少なかったため、当初予定していたペプチド及びペプチドをエマルジョンするため のアジュヴァント(モンタナイド)の購入費が抑えられたことが大きな理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後、対象患者のHLA 検査を外注(HLA研究所)予定、患者の末梢リンパ球の表面抗原解析(制御性T 細胞やメモリーT 細胞など)、治療前切除標本の腫瘍細胞における腫瘍抗原/HLA-classI の発現ならびに腫瘍浸潤リンパ球サブセットの解析等への費用に充当する予定である。また統計解析、論文作成、データ管理専用としてPC購入や統計解析ソフト購入を予定している。
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Research Products
(5 results)