2016 Fiscal Year Research-status Report
膵癌幹細胞におけるc-mycネットワークの発現意義の解明と新規治療標的分子の探索
Project/Area Number |
15K10203
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
秋田 裕史 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 医長 (70528463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 浩昭 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10294050)
後藤 邦仁 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10362716)
小林 省吾 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 副部長 (30452436)
高橋 秀典 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 副部長 (90601120)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 膵癌 / c-myc / 抗癌剤耐性 / 放射線耐性 / 幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌遺伝子の中で最も重要な転写因子の1つであるc-mycは、癌幹細胞維持にも深く関わっている可能性がある。本研究では膵癌におけるc-mycの役割をテトラサイクリン系c-myc発現調節ベクターを用いて、癌幹細胞維持機能を中心に解明するとともに、臨床サンプル維持に関わる新規moleculeを探索し、癌幹細胞を治療targetとした標的分子の発掘を行う。これまで解明されなかった膵癌におけるc-mycネットワークの発現意義を解明することは膵癌の生物学的悪性度を把握するために重要であるばかりでなく、膵癌の治療戦略の開発のための新たなアプローチの提唱という点で非常に意義深いと思われる。現在まで我々は、c-myc発現調整ベクターを用いて、c-myc発現調節可能膵癌細胞株の樹立に成功したが、c-mycを強制発現させると容易にapoptosisに陥ることが判明し、現在発現の調整、及び実験に適した細胞株の選定を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
c-myc発現調整ベクターを用いて、c-myc発現調節可能膵癌細胞株の樹立に成功したが、c-mycを強制発現させると容易にapoptosisに陥ることが判明し、現在発現の調整、及び実験に適した細胞株の選定を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床サンプルにおいてc-mycの発現を確認し、術前治療の効果とどのように関係があるのかを確認する。治療抵抗性に幹細胞が深く関わっているとの報告もあることから、実際の治療効果とc-myc発現との関連性を検証することで、c-mycが膵癌における癌幹細胞にどのように関連するか検証することが可能と思われる。また、膵癌患者を予後良好、予後不良の2群にわけそれぞれの血清のmicroRNA arrayを施行し、現在結果を解析中であり、c-mycネットワークが膵癌の悪性度にどのように関与するか検討予定である。
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Causes of Carryover |
c-myc発現調節細胞株の樹立が遅れているため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
細胞株樹立後速やかに当初の計画を実行予定
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