2017 Fiscal Year Annual Research Report
Subcallosal and Heubner artery infarcts following surgical repair of an anterior communicating artery aneurysm
Project/Area Number |
15K10290
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 昭喜 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (80148874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 幹 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (00361098)
麦倉 俊司 東北大学, 大学病院, 准教授 (20375017)
森 悦朗 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (30368477)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | くも膜下出血 / 脳動脈瘤 / 認知機能障害 / 記憶 / MRI / 健忘症 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳動脈瘤は成人の5-10%に認められ、その破裂はクモ膜下出血を惹き起こす。前交通動脈は瘤の好発部位であるが、外科治療後に特異的に患者の「生活の質」を大きく低下させる健忘症(記憶障害)が生じることが知られている。その原因として、瘤近くから分枝する径0.5mmのsubcallosal artery の術中の損傷・閉塞が疑われるが、従来の2D-MRIでは損傷によって生じる微小梗塞の検出は困難であり、これを検証した報告はない。そこで、多数の連続症例を対象に、(研究1)手術時の損傷回避を目的に、高解像度3D-MRIを用い、手術前に鮮明にsubcallosal arteryを描出し、その損傷のリスク分析を行い、(研究2)術後健忘症の有無と微小脳梗塞の関係を明らかにし、subcallosal arteryの損傷・閉塞が術後健忘症の原因であることを立証することを目的とする。研究1:正常健常者(30人)と未破裂前交通動脈瘤30人程度を対象とした。方法: 先行研究にて検討されたMR装置、CISSの撮像条件を用いてsubcallosal arteryの描出を行う。検討項目:subcallosal arteryの描出率、前交通動脈のどの位置から分枝しているか、動脈瘤との位置関係を評価した。これらの情報が、動脈瘤の治療方針、治療戦略にどのような影響を与えるかを検討した。研究2。未破裂&破裂前交通動脈瘤治療後患者、神経心理検査から健忘症あり群、健忘症なし群に分類。subcallosal artery灌流域に梗塞があるかを評価した。健忘症あり, 健忘症なし2群間で Subcallosal artery梗塞、脳弓梗塞の頻度を比較した。健忘症あり群ではSubcallosal artery梗塞、脳弓梗塞が有意に多い結果がえられ、現在結果の総括を行っている。
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