2016 Fiscal Year Research-status Report
不安定性を有する骨粗鬆性脊椎の力学解析 -最適な強度を有する固定材料の模索-
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15K10390
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
出村 諭 金沢大学, 附属病院, 講師 (00348228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 大輔 龍谷大学, 理工学部, 講師 (20447907)
村上 英樹 金沢大学, 医学系, 准教授 (70334779)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症性椎体骨折 / semi-rigid fixation / 有限要素解析 / 力学実験 / 繰り返し圧縮実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、椎弓根スクリュー周囲および固定隣接椎体に生じる応力解析と、Newton-Raphson法を用いた荷重増分法による非線形解析を行った。非線形解析では、計10step (10mm)の負荷を行い、破壊要素分布の評価を行った。その結果、脊椎モデル全体の破壊要素分布において、より剛性の小さいロッドモデルの方が破壊要素分布は抑制されており、特に、椎弓根スクリュー近傍において抑制効果は顕著であった。 また本年度は、骨密度の異なる(①骨密度:0.740g/cm2、YAM値:66%、②骨密度:0.488g/cm2、YAM値:44%)2つの有限要素モデルをMechanical Finderを用いて作成した。解析範囲は第9胸椎~第3腰椎とし、それぞれの脊椎モデル66、44として比較検討した。 YAM値が低いモデル44の方がロッド剛性の異なるモデル間での差が顕著であった。さらに、スクリュー近傍の応力値はモデル44、66ともに剛性が小さいロッドモデルで抑制された。固定上位隣接椎体の破壊要素解析において、モデル44での破壊要素数の発生は、よりフレキシブルなロッドモデルにおいて、破壊要素の割合は低下していたが、モデル66においては変化がなかった。以上の結果から、剛性を低く設定した動的脊椎固定は破壊要素解析と応力解析上、スクリューの緩みや隣接椎体骨折を軽減する可能性があり、その効果は重度骨粗鬆症モデルでより顕著であった。 一方、模擬骨を用いた検討では、従来使用されている固定型ロッドと動的ロッドを用いて繰り返し圧縮実験とスクリュー引き抜き荷重の測定を行った。その結果、動的ロッドにおいて、従来の固定型ロッドよりも引き抜き荷重が高い傾向を示したが有意差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3次元有限要素モデルを用いて動的固定を仮定した複数椎体に及ぶFEM解析を行い、軽症と重症骨粗鬆症モデルとの比較検討を行うことができた。また模擬骨を用いた力学解析に着手した。
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Strategy for Future Research Activity |
有限要素解析における検討項目の見直しと模擬骨と脊椎固定インプラントを用いた力学実験の至適な荷重条件を検討する必要がある。
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Causes of Carryover |
模擬骨を用いた荷重負荷試験の開始が遅れ、繰越金が約17万円発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度は荷重負荷試験をすすめ、繰越金を物品費として使用する予定である。
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