2017 Fiscal Year Research-status Report
アデノシン三リン酸代謝を用いた変形性膝関節症の新徐放性注射薬の研究
Project/Area Number |
15K10474
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
熊橋 伸之 島根大学, 医学部, 講師 (00457178)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内尾 祐司 島根大学, 医学部, 教授 (20223547)
桑田 卓 島根大学, 医学部, 助教 (80509000)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | アデノシン三燐酸 / P2X7受容体 / 関節液 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度も、膝関節鏡視下手術が必要と思われる患者(軟骨損傷、半月板損傷、靭帯損傷、変形性膝関節症など)の関節液を手術中に22ゲージ針と注射器を用いて収集し、アデノシン三リン酸(ATP)の関節液中の濃度測定を行った。その際、同時に関節軟骨損傷の程度(International Cartilage Repair Society分類を用いての軟骨損傷の程度の評価)、半月板損傷の部位(red-red zone, white-red zone, white-white zone)とその長さ(mm)、靭帯損傷の有無、滑膜炎の有無(-、+-、+、++)についても同時に評価を行った。 さらに足底分圧器(ウエートアヴェレージャー、ウサギ用、バイオリサーチセンター株式会社)を購入することで、ウサギ膝OAモデル作製後、ウサギ膝関節内注射前後の足底分圧を左右とも計測することができた。またウサギ関節内注射各群(生食群、ヒアルロン酸群、P2X7受容体阻害剤)の検体数を増やし、現在脱灰を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関節液の採取ができない症例があり、今後も症例数を増やす必要があると思われる。 ヒアルロン酸と最適に結合し関節内で徐放可能なP2X7受容体阻害剤の作製中である。またウサギ膝の摘出後の脱灰に時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
H30年度も関節液採取数、関節内注射を行いウサギの検体数を増やす予定である。また組織の脱灰後に、パラフィン切片を作製し、各染色を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
薬品購入、標本作製、アデノシン三燐酸の関節液濃度測定、組織染色費用などにあてる予定である。
|