2016 Fiscal Year Research-status Report
骨系統疾患モデルマウス候補Lbrトラップマウスの表現型解析
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15K10485
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
舩元 太郎 宮崎大学, 医学部, 助教 (20404452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
帖佐 悦男 宮崎大学, 医学部, 教授 (00236837)
黒木 修司 宮崎大学, 医学部, 医員 (40418843)
関本 朝久 宮崎大学, 医学部, 講師 (60305000)
荒木 正健 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 准教授 (80271609)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Lbr |
Outline of Annual Research Achievements |
Lbrトラップマウスの表現型解析では成長障害について体重を指標に評価を行った。自由な摂餌環境下で、野生型マウスと比較して60-80%程度の体重比でで推移しており、成長障害を認めた。また、発毛の低下、魚鱗癬様の皮膚所見等皮膚の異常を認めていたが、特徴的な表現型として軟部組織性の癒合による癒合指が多くみられることが観察された。また短命であり、Lbrトラップマウスの平均生存期間はオス58.3日、メス46.0日で、中央値はオス23日、メス25日であった。 骨組織からmRNAを抽出してマイクロアレイを行った。マイクロアレイの解析からは筋小胞体、拡張型心筋症、イオンチャネル、ミオシンなど筋関連遺伝子に関するタームが多数含まれていた。一方骨関連遺伝子の変動はみられなかった。Developmental protein, cell differentiationというタームについても関連遺伝子の変動が多数含まれていた。 4日齢マウスの頭蓋冠から骨芽細胞の分離培養を行った。アスコルビン酸、β-グリセロリン酸添加骨芽細胞用培地にて培養を行った。mRNAを回収し骨芽細胞マーカー遺伝子の発現量比較を行った。mRNAの発現はRunx2、オステオカルシンの発現が高い傾向がみられ、Col1a1については発現量に明らかな差は認めなかった。ALPについては6W培養後のALP活性はLbrトラップマウスの方が低い印象だが、ALPの発現解析では明らかな差は認めなかった。 軟骨の免疫染色ではⅡ型コラーゲン、X型コラーゲンの発現はWTとLbrトラップマウスで明らかな差は認めなかったが、さらに解析を加えたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Lbrトラップマウスの表現型解析では骨格の成長障害、癒合指などの表現型が得られた。骨折モデルマウスの作製には生体での実験が必須であるが、試験に供するまで生存できない個体がほとんどであり、断念した。骨強度低下の要因として骨代謝関連の因子、特に骨芽細胞に注力して解析を進めたが、骨芽細胞機能、分化については分離した培養細胞ではin vivoの表現型を説明できるほどの差は認めなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイの結果や骨芽細胞培養の結果から骨芽細胞機能や分化、また、骨そのものの評価だけではLbrトラップマウスの骨形成能の低下、成長障害を説明するのは困難である。そこで成長ホルモンの発現解析や、培養細胞を使用する実験においても骨芽細胞と破骨細胞の共培養系での細胞分化、活性化の評価など骨代謝を調節する因子についての解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
マウスの生存期間が短く、予定していた骨折モデル作製実験を行わなくなったこと、計上していた人件費、謝金が発生しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
細胞培養実験、染色実験のための抗体や消耗品購入等で使用する予定である。
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[Journal Article] Development of an efficient screening system to identify novel bone metabolism-related genes using the exchangeable gene trap mutagenesis mouse models.2017
Author(s)
Kurogi S, Sekimoto T, Funamoto T, Ota T, Nakamura S, Nagai T, Nakahara M, Yoshinobu K, Araki K, Araki M, Chosa E.
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Journal Title
SCIENTIFIC REPORTS
Volume: 7
Pages: 40692
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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