2017 Fiscal Year Annual Research Report
Demonstration of molecular mechanism of steroid-induced osteonecrosis
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15K10497
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
市堰 徹 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (30307631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 俊朗 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40233308)
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
植田 修右 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10759583)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 特異的スフィンゴミエリン合成酵素欠損マウス / ステロイド / 血管内皮細胞 / 骨細胞 / 骨芽細胞 / SM-1 / SM-2 / 遺伝子改変マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
ステロイド関連骨壊死の原因の一つとして、酸化ストレスやAngiogenesis-csteogenesis coupling(AOC)障害が挙げられる。AOC障害から壊死までの発生のタイミングについての検討、酸化ストレスやその制御にかかわる抗酸化酵素の状態およびAOC障害に伴う骨壊死発生の実証を行った。培養骨細胞をAOC障害に似た環境を再現したところ、1時間、3時間、6時間と比較し、12時間以降で骨細胞死の有意な増加を認めた。骨細胞死の割合に関しては、同様に12時間以降でNecrosisの割合がApoptosisの割合よりも有意な増加を示した。また、ステロイド投与動物モデルにおける骨、心臓、腎臓、肝臓、血管における抗酸化酵素の状態と時間的経過を調査したところ、無処置での骨、心臓、腎臓、肝臓、血管での抗酸化酵素及びTFAMは骨においてもともと少ないことが示された。したがって、他臓器と比較して骨内は様々な刺激により酸化ストレスに陥りやすく、ミトコンドリア機能も障害をうけやすい環境であることが考えられた。また、細胞増殖、機能、細胞死に重要な役割を演じることが推定される細胞膜活性化脂質であるスフィンゴミエリンの骨形成、代謝や骨壊死における役割はこれまで知られていないことから、骨壊死の原因であるAOCの破綻に焦点をあて、血管内皮細胞、骨・骨芽細胞、マクロファージの機能に重要なスフィンゴミエリン合成酵素遺伝子の各細胞特異的なコンディショナルノックアウトマウスを用い、骨組織の状態や骨芽細胞の機能について検討を行った。これまでにSMS-1/SMS-2ダブルノックアウトマウスの骨組織形成における組織学的検討により、長管骨と脊椎の成長 板での骨芽細胞の配列異常による骨組織の低形成ならびに石灰化障害を認め、骨代謝、特に骨芽細胞の機能におけるスフィンゴミエリンの関与を示唆する所見が得られた。
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Research Products
(7 results)