2015 Fiscal Year Research-status Report
高齢者敗血症におけるマクロファージの機能障害の機序解明と治療への応用
Project/Area Number |
15K10523
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
渡邊 伸央 東海大学, 医学部, 奨励研究員 (80396928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 茂亮 東海大学, 医学部, 准教授 (30582209)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
マクロファージは敗血症において中心的な役割を果たす。一般にマクロファージは感染時には侵入したバクテリアによって活性化され炎症型(M1型)となるが、その後は抗炎症型(M2型)に変化し、炎症終結とともに組織修復に寄与する。しかし、敗血症でのM1/M2変遷はあまり良くわかっていない。そこで、本研究では敗血症モデルマウスを作成し、アルギナーゼならびにNO合成酵素の発現レベルより、腹腔浸潤マクロファージを経時的に単離し、M1型、M2型に分類した。続いてリポポリサッカライドによる刺激を行い、炎症性、抗炎症性サイトカイン、ケモカインの発現レベルリアルタイムPCRにて測定した。 この結果、敗血症(CLP手術)後の時間経過とともに、浸潤マクロファージはM1型からM2型へシフトすることが判明した。また、LPSによるサイトカイン・ケモカイン産生能については、CLPによりM1型の炎症性サイトカインの発現が抑制され、M2型の抗炎症サイトカイン発現が誘導されることが判明した。しかし、ケモカインでは、M1型ケモカインの発現は誘導されるが、M2型発現が抑制されることが判明した。M2ケモカインはT細胞の炎症部位への誘引に重要な役割を果たす。本研究より、CLPによるM2ケモカイン発現能の抑制が、敗血症後期に見られる免疫抑制状態に起因している可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り遂行することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
マクロファージは、貪食して消化したバクテリア由来のペプチドをMajor Histocompatibility complex (MHC)クラスⅡ上に提示し、特定のT細胞の増殖を誘導する。ところがある遺伝子型のMHC IIは、自己抗原由来由のペプチドを提示し、自己免疫疾患を誘発する。 そこで、自己免疫疾患に関与する特定のMHCを発現させた細胞株を樹立し、抗原ペプチドとの結合させるin vitroの系を構築する。これを用いMHC IIとペプチドとの結合を阻害する化合物をスクリーニングを行う。
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Causes of Carryover |
実験プロトコールを再考し、試薬・器具の購入を抑えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品代として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Therapeutic potential of an orally effective small molecule inhibitor of plasminogen activator inhibitor for asthma2016
Author(s)
Liu RM, Eldridge S, Watanabe N, Deshane J, Kuo HC, Jiang C, Wang Y, Liu G, Schwiebert L, Miyata T, Thannickal VJ
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Journal Title
Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol
Volume: 310(4)
Pages: L328-L336
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research