2017 Fiscal Year Research-status Report
知覚神経節におけるGABA/グルタミン酸によるグリア-神経細胞間クロストーク機構
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15K10565
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Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
早崎 華 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 准教授 (90257866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神原 清人 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40298758)
福田 敦夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
相馬 義郎 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (60268183)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | グルタミン酸 / 三叉神経節(TG) / サテライト細胞(SC) / GABA |
Outline of Annual Research Achievements |
近年ではグリア細胞が有意にニューロン・シグナル伝達に関与することが広く認められている。しかしながら末梢の知覚神経節ではシナプスが存在しない為、ニューロン―グリア細胞の関与は不明なままである。中枢神経ではグリアとニューロンとがそれぞれ伝達物質受容体を発現し、ともに伝達物質を遊離できることから、ニューロンが作る回路のみではなく、グリア細胞とニューロンが作るもっと広範囲な回路の中から生み出されるのではないかという考え方が提唱されている。末梢の三叉神経節においても、グリア細胞―ニューロン間での神経伝達物質の放出、機能的な受容体の発現があれば、末梢においても神経節内での神経伝達制御が考えられる。我々は、以前ラット三叉神経節(TG)で、神経細胞体(NCB)、グリア細胞であるサテライト細胞(SC)でGABAの発現、K+刺激によりTGからのGABA放出を誘導し、NCBで機能的なGABA受容体の発現を確認した。我々はGABAばかりでなくGABA/グルタミン酸のシナプスでのクロストークによる神経伝達制御が存在について検討した。 本年度の結果は、昨年度検討したAMPA型グルタミン酸受容体がNCB細胞膜上の発現と、NMDAR1のNCB細胞体への顆粒状の発現結果について追加実験を行い例数を増やすことにより、NMDAR1が軸索輸送により神経終末(中枢)で発現機能している可能性が高く、末梢での作用部位であるTGではグルタミン酸受容体はAMPA型グルタミン酸受容体と考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は追加実験が想定以上に掛り、新たなデーターを追加することが出来なかった。また追加で購入予定の試薬が手に入らなかったため代行品となる試薬検索に時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年とは新たなデーターを付け加えるとともに本研究のまとめを行う。
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Causes of Carryover |
購入予定であった試薬が手に入らなかったため、本年度は物品費が少なくなった。本年度は代わりとなる試薬を購入し実験を行う予定である。
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Research Products
(4 results)