2017 Fiscal Year Annual Research Report
Role of chemokine in urothelial cancer progression
Project/Area Number |
15K10609
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
宮嶋 哲 東海大学, 医学部, 教授 (90245572)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 栄次 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (10286552)
小坂 威雄 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30445407)
松本 一宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80366153)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 膀胱癌 / 前立腺癌 / バイオマーカー / MUC1 |
Outline of Annual Research Achievements |
尿路上皮癌の腫瘍進展におけるケモカインMCP-1の機能解析を目的として、基礎的かつ臨床的に検討を進めてきた。尿路上皮癌の臨床検体におけるMCP-1、新生血管の発現ならびにアンギオテンシン受容体(AT1R)の発現について免疫組織染色を施行し、その予後との相関を確認した。 一方、シスプラチン耐性細胞を用いたin vitroならびにin vivoにおいて、AT1Rの発現やMCP-1の発現を確認し、シスプラチンとAT1R阻害剤の併用投与の効果については現在継続的に検討を進めている。また、AT1R 阻害剤の投与による腫瘍内MUC1蛋白発現への影響を検討したところ、AT1R阻害剤の効果は限定的であったが、SiRNA等でMUC1蛋白の発現を修飾することによりシスプラチンの抗腫瘍効果は増強され、アポトーシス関連蛋白発現ならびに機能的な影響をもたらすことが確認された。MUC1発現が多い細胞ではシスプラチンの耐性は強く、抗がん剤抗腫瘍効果とMCP-1発現に相関を認めた。さらには最近シスプラチン耐性尿路上皮癌におけるPD-1発現との関連を現在検討している。 尿路上皮癌にとどまらず、去勢抵抗性前立腺癌細胞株を用いて、抗がん剤としてよく用いられるドセタキセルやカバチタキセルによってMCP-1の発現の変化やMUC1蛋白の発現の変化は現在検討中である。去勢抵抗性の獲得とMCP-1やMUC1の発現、抗がん剤抵抗性とこれら蛋白発現との関連についても現在検討しているところである。MCP-1は尿路上皮癌と去勢抵抗性前立腺癌でも有用なバイオマーカーであり、MUC1と組み合わせて検討することは今後の研究の発展において期待された。
|
-
-
-
-
[Journal Article] Prognostic significance of erythrocyte protein band 4.1-like5 expression in upper urinary tract urothelial carcinoma.2017
Author(s)
Daimon T, Kosaka T, Kikuchi E, Mikami S, Miyazaki Y, Hashimoto A, Hashimoto S, Mizuno R, Miyajima A, Okada Y, Sabe H, Oya M.
-
Journal Title
Urol Oncol
Volume: 35
Pages: 543.e17-543.e24
DOI
Peer Reviewed / Open Access