2016 Fiscal Year Research-status Report
末梢血中における子宮内膜癌幹細胞の検出とその臨床的意義の検討
Project/Area Number |
15K10708
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中村 充宏 金沢大学, 附属病院, 講師 (50377397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 浩 金沢大学, 医学系, 教授 (30252456)
尾崎 聡 金沢大学, 保健学系, 助教 (40401921) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 子宮内膜癌 / 癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は ①子宮内膜癌患者における末梢血中子宮内膜幹細胞の測定及び臨床的意義の検討と ②子宮内膜癌患者に存在する末梢血中子宮内膜幹細胞の遺伝子解析を行う予定であった。平成28年度は末梢血中の子宮内膜癌幹細胞を同定する方法を確立するために、CD133のプロモーターにGFP遺伝子を組み込んだプラスミド及びレトロウイルスベクターを作製し、子宮内膜癌細胞株であるIshikawa細胞、MFE280細胞に感染させ、CD133-GFP 子宮内膜癌細胞を樹立した。この細胞はCD133を発現していればプロモーターが活性化されその結果、GFPが発現し顕微鏡下でGFP陽性の細胞を確認することが可能となり、癌幹細胞のみが可視化できるシステムを確立した。また血中から直接CD133を発現かつ上皮細胞のマーカーであるEpCAMを発現している細胞をフローサイトメトリーから採取する手法も確立した。これらの手法を用いて末梢血中からCD133を発現している上皮細胞の採取を試みたが、末梢血中から直接CD133陽性かつ上皮細胞のマーカーであるEpCAM陽性の細胞をフローサイトメトリーから採取できる細胞が予想より少なく、採取できても遺伝子解析をするには十分な量ではなかった。この問題を解決するために、現在CD133及びCD117のプロモーターの下流にGFP遺伝子を挿入しCD133あるいはCD117陽性の子宮内膜癌幹細胞内でGFPを発光するアデノウイルスベクターを(CD133 or CD117プロモーター-GFPアデノウイルス)を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床検体(末梢血)からCD133陽性かつ上皮細胞のマーカーであるEpCAM陽性の細胞をフローサイトメトリーから採取した細胞が少なく解析することが困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
CD133 or CD117プロモーター-GFPアデノウイルスを作成し、①子宮内膜癌患者における末梢血中子宮内膜幹細胞の測定及び臨床的意義の検討、②子宮内膜癌患者に存在する末梢血中子宮内膜幹細胞の遺伝子解析梢、③血中子宮内膜幹細胞をターゲットにした分子標的治療の基礎実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
効率的な予算執行により端数が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は研究計画を遂行するためにより効率よく予算を執行する。
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Research Products
(3 results)