2017 Fiscal Year Annual Research Report
Testosterone for the Prevention of Cyclophosphamide -Induced Ovarian Toxicity
Project/Area Number |
15K10737
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70454543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正美 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00551748)
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田中 良道 大阪医科大学, 医学部, 講師 (10625502)
金村 昌徳 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40298782)
恒遠 啓示 大阪医科大学, 医学部, 助手 (70388255)
佐々木 浩 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80432491)
兪 史夏 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80625674)
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (90278531)
藤原 聡枝 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90707960)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 卵巣毒性 / アルキル化剤 / 顆粒膜細胞 / テストステロン / AMH / 卵巣保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小児がん治療に使用される代表的なアルキル化剤系抗がん剤(シクロフォスファミド:CPA)が及ぼす卵巣毒性と、テストステロン(Ts)による卵巣保護作用のメカニズムを明らかにることを目的とした。【方法】1)COV434細胞株が卵巣顆粒膜細胞のモデルとして適しているかどうか、androgen receptor(AR), FSH receptor(FSHR)のmRNA、蛋白の発現を確認した。また、estradiol含有培地中のTs濃度をELISAで測定した。2)CPAの顆粒膜細胞毒性とTsによる細胞保護作用は、MTS assayを用いてcell viablityで検討した。3)Tsのアポトーシス抑制は、BimEL, Caspase 3-cleavedの蛋白発現を確認した。4)週令6週のBalb/cメスマウスにCPA 100mg/kgを3回/週腹腔内投与し、Ts 4mg/kgを4回/週皮下投与した。14日目に安楽死後に解剖し卵巣を固定後スライドを作成し、HE染色にて卵胞数カウントを行なった。心臓採血を行ない、血清AMH値を測定した。【結果】1)COA434においてAR, FSHRの発現を認めた。estradiolを培地に添加すると、時間依存的にTs分泌が上昇したため、COV434は顆粒膜細胞のモデルとして適切であると判断した。2)CPA濃度依存性にCOV434のcell vaiabilityは低下したがTs濃度依存的に改善した。3)CPAにてBimEL, Caspase 3-cleaved 蛋白発現が増加したが、Ts濃度依存的に減少した。4)CPA投与マウスでは原始卵胞数の有意な減少、閉鎖卵胞数の有意な増加、および血清AMHの有意な減少を認めたが、Ts併用により改善した。【結論】CPAによる卵巣毒性はTs投与により改善できる可能性が示唆された。現在論文作成中である。
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