2016 Fiscal Year Research-status Report
ラミニンγ2鎖による上皮成長因子受容体活性化とその阻害に関する研究
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15K10811
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
倉富 勇一郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (30225247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 慎太郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (50304910) [Withdrawn]
門司 幹男 佐賀大学, 医学部, 助教 (90380782)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 舌癌 / 上皮増殖因子受容体 / ラミニン |
Outline of Annual Research Achievements |
佐賀大学医学部附属病院において手術切除した舌癌組織標本を用いて、上皮増殖因子受容体(EGFR)の発現およびリン酸化に関する免疫組織化学的検討を継続した。EGFRの発現については染色結果が得られたが、昨年に引き続きEGFRリン酸化については、平成28年度も期待された染色結果は得られなかった。組織サンプルの固定法の問題と考えている。 昨年度にほとんど行えなかった培養細胞を用いた in vitro 実験系での研究は、研究施設の改築終了により徐々に実験結果が出始めた。ウエスタンブロッティングによるEGFRの発現検討の実験系が動き始めている。ただし、抗体やサンプルを保存していた冷凍庫・冷蔵庫が経年劣化のために故障が相次ぎ、実験を順調に行うことができなかった。新しい機器を購入したので、今後は in vitro 実験系において、EGFRの発現に加えリン酸化についての研究成果が得られる見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
舌癌手術切除組織を用いた免疫組織化学的検討については、これまでのところリン酸化EGFRを確認するための免疫染色結果は得られていない。 一方、培養細胞を用いた研究ではEGFR発現を定量的に評価できるようになってきた。ただし経年劣化により冷凍庫・冷蔵庫の故障が相次ぎ研究の支障をきたした。これらを購入したため、今後はEGFRのリン酸化に関する実験成果が得られる見込みとなってきている。
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Strategy for Future Research Activity |
舌癌手術切除組織を用いたEGFR活性化の研究は、現状の研究環境では成果が得られにくいと判断した。今後は培養細胞を用いた in vitro実験系を中心に研究を進め、ラミニンによるEGFRの活性化(リン酸化)メカニズムについて検討していきたい。
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Causes of Carryover |
in vitro実験系の遂行に必要な冷凍庫・冷蔵庫が経年劣化のため相次いで故障したため、研究遂行に支障をきたした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
新たに冷凍庫・冷蔵庫を購入するなど、研究を遂行できる実験環境が整備された。今後はin vitro実験系を中心に研究を行うが、そのための物品費として研究費を使用する。
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