2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K10974
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
牧野 洋 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10397408)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳動脈瘤破裂 / 動物モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
腸内細菌を制御し、脳動脈瘤の発生及び破裂に与える影響を調査する予定であったが、研究のセッティングに難渋し、腸内細菌の投与はやや遅延しているため、脳動脈瘤破裂の詳細な評価方法の構築を先行させた。 脳動脈瘤が破裂した場合、人間であれば頭痛や意識レベルの変化などを通して診断する事ができるが、マウスの場合は不可能である。先行研究では①体調不良による飲水・摂食不良の結果としての体重減少を測定する事②血腫圧迫やそれに伴う血管攣縮により、脳虚血が発生した場合、筋力低下や麻痺などの神経症状を呈する事があるため、毎日観察する事が行われているが、1日おきの発症診断となる。 マウスの活動状況を常時モニタリングしていれば、発症時間の特定や、より細かな行動変化の発見と早期診断につながる事が期待されるが、今までに既存の装置を用いた行動量変化と脳動脈瘤破裂の関係性を評価した研究は無い。 マウスの行動量を赤外線などで測定する市販の装置は高価であり、数匹の行動監視を並行して行うのは予算的に難しい為、今回、我々はiPad 上で動作するビデオトラッキングアプリケーションを開発した。同アプリケーションの性能評価を行うため、既存の脳梗塞モデルを用い、脳梗塞発生後の行動量の変化を測定した所、行動量の継時的な回復と、マウスの体重変化、MRIで測定した脳梗塞面積の変化が正の相関を見せたので、学会発表を行った。現在、実験装置を複数化し、効率よく脳動脈瘤破裂の行動変化をとらえる研究を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスを用いた脳動脈瘤モデルで、脳動脈瘤が破裂した際にそれを診断するための方法は先行研究でも使用されてきたが、1日単位の診断であり、かつ細かな行動変化は検知できない。脳動脈瘤破裂の新たな評価方法の構築の為に、ビデオトラッキングアプリケーションを開発し、同アプリケーションが既存の脳梗塞モデルで神経症状の変化を詳細に反映する事を示す事ができた。評価系の構築は順調に行えているが、腸内細菌の投与は遅延している為、やや遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度開発したビデオトラッキングアプリケーションを用い、脳動脈瘤破裂に伴う行動変化パターンの細かな変化を評価可能とする。同アプリケーションを用いた評価システムをを用いて、腸内細菌制御による脳動脈瘤破裂の詳細な評価を行っていく。
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Causes of Carryover |
適正な研究費支出に勤めたが、研究計画のわずかな遅れに伴い次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は最終年度であるため、研究の追い込み及び、研究発表の為に次年度使用額を使用したい
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Research Products
(4 results)