2016 Fiscal Year Research-status Report
心臓植込み型電子機器装着患者の歯科治療時の安全性をin vivoで評価する
Project/Area Number |
15K11127
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
工藤 義之 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (10195464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 守 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10301889)
岡田 伸男 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (80347880)
櫻井 秀人 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (50721982)
長谷部 智之 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (40721965)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 心臓植込み型装置 / ペースメーカー / ICD / 誤作動 / 電磁干渉 / 電気的根管長測定器 / ドリームECG |
Outline of Annual Research Achievements |
前回の科学研究費補助金(24592879)にて歯科用電子機器(高周波メス、電気的根管超測定器、超音波機器)6機種についてペースメーカー、植込み型除細動器にあたえる影響をIrnich人体ファントムを用いて電磁干渉を測定し評価した。その結果、高周波メスはペースメーカー、植込み型除細動器いずれに対しても電磁干渉が認められた。しかし、電気的根管長測定器、超音波機器では明らかな電磁干渉は認められなかった。 この研究成果を受けて、ペースメーカー装着者(1名)、植込み型除細動器装着者(1名)に対して電気的根管長測定と根管内超音波洗浄を行った際の不整脈惹起作用についてドリームECGをにて評価した。その結果、致死的不整脈、脱分極指標、再分極指標で異常は認められなかった。十分な問診、歯科治療時の適切な心電現象の把握によりペースメーカー、植込み型除細動器に対して電気的根管長測定と根管内超音波洗浄を用いた場合でも安全に歯科治療が行える可能性が示唆された。 今回の科学研究費補助金では電気的根管長測定器、超音波機器のペースメーカー、植込み型除細動器に対する安全性確認のためにIrnich人体模型を使用してサンプル数を30に増加して確認を行った。その結果、電気的根管長測定器の1機種においてペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉を誘発することが明らかとなった。この結果について、国際歯内療法学会(IFEA, South Africa)にて報告した。 現在、1)ペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉が生じた電気的根管長測定器について、その原因を解明を行う。 2)歯科用電子機器を使用しない通常の歯科治療時のペースメーカー、植込み型除細動器装着者の心電現象の評価をドリームECGを用いて行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前回の科学研究費補助金(24592879)にて歯科用電子機器(高周波メス、電気的根管超測定器、超音波機器)6機種についてペースメーカー、植込み型除細動器にあたえる影響をIrnich人体ファントムを用いて電磁干渉を測定し評価した。その結果、高周波メスはペースメーカー、植込み型除細動器いずれに対しても電磁干渉が認められた。しかし、電気的根管長測定器、超音波機器では明らかな電磁干渉は認められなかった。 この研究成果を受けて、ペースメーカー装着者(1名)、植込み型除細動器装着者(1名)に対して電気的根管長測定と根管内超音波洗浄を行った際の不整脈惹起作用についてドリームECGをにて評価した。その結果、致死的不整脈、脱分極指標、再分極指標で異常は認められなかった。十分な問診、歯科治療時の適切な心電現象の把握によりペースメーカー、植込み型除細動器に対して電気的根管長測定と根管内超音波洗浄を用いた場合でも安全に歯科治療が行える可能性が示唆された。 今回の科学研究費補助金では電気的根管長測定器、超音波機器のペースメーカー、植込み型除細動器に対する安全性確認のためにIrnich人体模型を使用してサンプル数を30に増加して確認を行った。その結果、電気的根管長測定器の1機種においてペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉を誘発することが明らかとなった。この結果について、国際歯内療法学会(IFEA, South Africa)にて報告した。 現在、1)ペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉が生じた電気的根管長測定器について、その原因を解明を行う。 2)歯科用電子機器を使用しない通常の歯科治療時のペースメーカー、植込み型除細動器装着者の心電現象の評価をドリームECGを用いて行う。 in vitroでの電磁干渉が発生したことから、この解明を行うため研究はやや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
前回の科学研究費補助金(24592879)にて歯科用電子機器(高周波メス、電気的根管超測定器、超音波機器)6機種についてペースメーカー、植込み型除細動器にあたえる影響をIrnich人体ファントムを用いて電磁干渉を測定し評価した。その結果、高周波メスはペースメーカー、植込み型除細動器いずれに対しても電磁干渉が認められた。しかし、電気的根管長測定器、超音波機器では明らかな電磁干渉は認められなかった。 この研究成果を受けて、ペースメーカー装着者(1名)、植込み型除細動器装着者(1名)に対して電気的根管長測定と根管内超音波洗浄を行った際の不整脈惹起作用についてドリームECGをにて評価した。その結果、致死的不整脈、脱分極指標、再分極指標で異常は認められなかった。十分な問診、歯科治療時の適切な心電現象の把握によりペースメーカー、植込み型除細動器に対して電気的根管長測定と根管内超音波洗浄を用いた場合でも安全に歯科治療が行える可能性が示唆された。 今回の科学研究費補助金では電気的根管長測定器、超音波機器のペースメーカー、植込み型除細動器に対する安全性確認のためにIrnich人体模型を使用してサンプル数を30に増加して確認を行った。その結果、電気的根管長測定器の1機種においてペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉を誘発することが明らかとなった。この結果について、国際歯内療法学会(IFEA, South Africa)にて報告した。 今後の主な研究方策は以下の2つである、1)ペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉が生じた電気的根管長測定器について、その原因を解明を行う。 2)歯科用電子機器を使用しない通常の歯科治療時のペースメーカー、植込み型除細動器装着者の心電現象の評価をドリームECGを用いて行う。
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Causes of Carryover |
今回の科学研究費補助金で、電気的根管長測定器、超音波機器のペースメーカー、植込み型除細動器に対する安全性確認のためにIrnich人体模型を使用してサンプル数を30に増加して確認を行った。その結果、電気的根管長測定器の1機種においてペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉を誘発しすることが明らかとなった。この電磁干渉発生は予想外であり、その原因を究明するために研究がやや遅延した。これに伴い予定していた経費の使用が現象したため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1)ペースメーカーに対して高頻度で電磁干渉が生じた電気的根管長測定器について、その原因を解明を行う。このためにオシロスコープにて電気的根管長測定器使用時の波形解析が必要となったためオシロスコープを経費とした。 2)歯科用電子機器を使用しない通常の歯科治療時のペースメーカー、植込み型除細動器装着者の心電現象の評価をドリームECGを用いて行う。ドリームECGは周囲の電磁波に影響を受けやすいことから、電磁波の影響を受けにくい中古PC(win7)、電磁シールド素材を研究費で購入し、これにあてる。
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Research Products
(2 results)