2015 Fiscal Year Research-status Report
口腔扁平上皮癌幹細胞に対する腫瘍融解ウイルスの効果の解析
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15K11270
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
栗原 祐史 昭和大学, 歯学部, 助教 (90514969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 誠二 昭和大学, 歯学部, 准教授 (10432634)
椋代 義樹 昭和大学, 歯学部, 助教 (50325099)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口腔癌 / ウイルス治療 / 癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はテロメラーゼ作動性の腫瘍融解ウィルス(テロメライシン&テロメスキャン)による口腔扁平上皮癌細胞に対する抗腫瘍効果のみならず、休眠状態にある癌幹細胞の細胞周期を回転させることにより、効率よく癌幹細胞(CSC)を殺傷することで口腔癌の増殖、浸潤転移を制御させる臨床応用を目指した新たな治療戦略の早期開発を目指している。研究初年度は、抗癌剤および放射線抵抗性を示す細胞集団の同定を試みるため、舌扁平上皮癌より樹立された細胞株4種を、シスプラチン(CDDP)および放射線に暴露し、48hr後に、既知のCSCマーカーであるCD44、CD133の発現とALDHの活性をフローサイトメトリーにて評価する。次に発現変化を認めた細胞集団をFACSAriaにてソーティングし、ウェスタンブロッティングにてVimentinならびにE-cadherinのタンパク発現の解析を行うとともに、EMT-regulatorを探索するためmRNAの網羅的発現解析を行う事を目標とした。その結果、口腔扁平上皮癌細胞に対してCDDP耐性株を樹立し、既知のCSCマーカーであるCD44の発現をフローサイトメトリーにて評価した結果、耐性株においてその発現が上昇していることを確認した。次に発現変化を認めた細胞集団をFACSAriaにてソーティングし、ウェスタンブロッティングにてVimentinならびにE-cadherinのタンパク発現の解析を行ったところ、Vimentinの発現上昇とE-cadherinの発現低下を認めたため、EMTが起こっていることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
耐性株の作成において、抗癌剤(CDDP)に対する耐性株の確立が困難であったため、その後の検証実験に遅れが生じた。また、放射線耐性株の作成も安定性の点で、十分と言えないため、引き続き作成を行っている。 抗癌剤耐性株に対する検討は予定通りであると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
上記した様に抗癌剤の耐性株の樹立は安定しているため、本来の研究に対する検証を行うためには、こちらを優先し、放射線耐性株に対する効果検証は抗癌剤での結果を踏まえて行う方が効率的に研究を遂行できると考える。
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Causes of Carryover |
平成27年度に予定していた研究の進行がやや遅れ、研究に使用予定の物品を購入しなかったため、繰越金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は予定していた研究を行うため、当該研究に対して、繰越金を使用予定である。
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