2018 Fiscal Year Annual Research Report
The status of sleep education in nursing schools and needs from clinical nurses
Project/Area Number |
15K11515
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
谷田 恵子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60405371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 彩子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (10425449)
宮川 幸代 兵庫県立大学, 地域ケア開発研究所, 客員研究員(研究員) (20614514)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 睡眠 / 看護教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護学部教育における睡眠学に関する教育ニーズと課題について検討することを研究目的として,日本の睡眠教育の状況および米国における睡眠教育について調査を行った。 看護系大学教員からの回答より,睡眠に関する知識の教授時間を増やすことは望ましいと考えていても,現状のカリキュラムにおいては授業時間を確保することが困難な現状が明らかとなった。休息・睡眠を促す援助技術については,学習する機会があった者や理解できていると回答した学部生が多かったが,測定用具を用いた睡眠評価方法や睡眠が社会に及ぼす影響に関しては学ぶ機会もなく,理解度も低い者が多いという結果であった。臨床家を対象とした調査では,睡眠薬についての知識や,睡眠に問題をもつ患者への具体的な援助についての学習ニーズが高いことがわかった。 最終年度に,看護分野において睡眠教育に力を入れている米国の大学教員や,睡眠援助に関心をもつ臨床家から得た情報からは,学部教育においては日本と同様,生活援助や発達段階ごとの看護援助についての講義の中で部分的に,睡眠に関する看護ケアについて教授されていた。修士レベルでは睡眠を専門とするコースを設けている大学があったが,そのコースはe-learningにより提供されていた。また,米国にはセルフラーニングのためのリソースが豊富であることも分かった。 睡眠に関する知識,特に睡眠障害や睡眠剤に関する知識をもっと学ばせたい/学びたいというニーズはあるものの,学部教育の場においては時間的制約が日米ともにあった。日本においても,知識の提供は必ずしも対面式の授業としてではなく,e-learningの形でセルフラーニングの形態を取りいれることも有用であろう。今後は,日本においてセルフラーニングに活用できそうな既存のリソースについて調査し,ニーズを満たすのに適した教材の作成や活用の仕方について検討したいと考える。
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