2015 Fiscal Year Research-status Report
看護教員が授業研究について体系的に学ぶためのプログラムの開発
Project/Area Number |
15K11535
|
Research Institution | Kansai University of Health Sciences |
Principal Investigator |
池内 里美 関西医療大学, 看護学部, 助教 (30727475)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 友美 宝塚大学, 看護学部, 講師 (20342298)
木原 俊行 大阪教育大学, 連合教職実践研究科, 教授 (40231287)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 看護教員 / 授業研究 / 事業力量の形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,『看護教員が授業研究について体系的に学ぶためのプログラム(以下プログラムと略す)』作成に向けての事例収集とプログラムの作成を予定していた。情報収集については,当初の計画どおり文献研究および国内外の看護教員の授業研究の実際を訪問調査より収集した。国内事例では,文献研究から情報収集した先駆的に授業研究に取り組んでいる東京都・神奈川県,京都府,広島県,岡山県の5校の看護師養成機関を平成27年8月から11月に訪問し,授業研究の経験のある若手5名・中堅4名・ベテラン5名の看護教員および授業研究の企画・運営に携わる3名の教員に半構造化インタビューを行った。インタビューの分析については,インタビュー内容から逐語録を作成し,授業研究の経験によって生じた感情や変容(授業力量や授業研究に関するもの)とその要因に関する語りを文脈ごとに抽出し,カテゴリーを定めて分類し,その割合を学校間や教員経験の違いにより比較し,その特徴や課題を把握した。要因のカテゴリーとして,個人(属性,価値観,経験),学校(授業研究の企画運営,体制,文化),国・社会(制度や動き,社会情勢)を設定した。 なお,その結果の一部を28年度日本看護学教育学会で発表を予定している。 国外事例の収集では,平成27年9月に米国のテキサス州立大学,ロサンゼルスのエルカミノカレッジを訪れ,米国における教員の授業力量を高めるための研修制度や取り組みについて5名の教員にインタビューを実施した。その結果,米国では看護師資格が更新制度であるため,更新に必要な研修を継続的に履修する必要があるとのこと。また,修士課程を修了したもののみが,看護教員として従事できるが,たとえ臨床経験が豊富であっても教える能力は異なるため,新任期の看護教員の支援にメンター制度が設けられているとのことであった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度の予定では、国内外の先駆的な授業研究の実践事例をもとに『看護教員が授業研究について体系的に学ぶためのプログラム(以下プログラムと略す)』作成の予定であった。しかし,インタビューの開始が当初の計画では6月としていたが,倫理審査やインタビューの対象との調整に時間を要したため,インタビューの分析が遅れており,プログラムの作成にまでは至っていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
国内事例の授業研究の企画・運営に携わる教員のインタビューの分析および米国事例のまとめについては,現在作成中であり,8月までに終了する予定である。プログラムの作成については,分担者との連絡を密にし,年内には原案を作成し,協力者による施行を年度末に行う予定である。
|
Causes of Carryover |
計画の遅延により、予定していたプログラムの作成費を使用しなかったためである。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度に予定していたプログラムの作成費を次年度の使用する予定である。
|