妊娠・出産期の看護師に対する遠隔支援プログラムの開発

2015 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K11563
• Research Institution: Kameda College of Health Sciences
• Principal Investigator: 佐久間 夕美子 亀田医療大学, 看護学部, 講師 (70451937)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 石田 貞代 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (60279940) ; 望月 好子 東海大学医療技術短期大学, その他部局等, 教授 (10300021)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 遠隔支援 / 看護師 / 妊娠 / 出産 / PHS

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、妊娠・出産期の女性看護師と児の健康保持、異常や合併症の予防を目指した遠隔支援プログラムの開発を目的とする。平成27年度は基礎資料を得る目的で、過年度より継続的に運用している妊産婦を対象とした遠隔支援プログラムを実施した。このプログラムは本研究課題の事前調査として位置づけられており、同意の得られた妊娠20週未満の妊婦を対象に、PHS (Personal Handyphone System) を媒介ツールとして活用し、妊娠26週から出産後1ヶ月まで継続的に支援を行う介入研究である。49名の妊産婦が研究に参加し、本年度中に全ての対象者が介入期間を終了した。今後、支援の効果や介入の経過、問題点等について分析・検討し、本研究課題である妊娠・出産期の看護師を対象とした遠隔支援プログラムに反映させる予定である。
また、より有用なプログラム開発のため、国内外における妊娠・出産期の遠隔支援に関する文献検討を行った。海外ではSMS (short message service) 等による介入研究が数多く報告されているが、国内における研究はごくわずかであった。一方、国内の研究では、妊産婦のインターネット利用率の高さも報告されており、利便性等から妊娠・出産期の看護師の支援に応用できる可能性が示唆された。文献検討の詳細については現在分析中であり、次年度内に結果をとりまとめる。さらに、妊娠・出産期の看護師の支援ニーズに関する調査について、対象病院にリーフレットを配布し、上記の研究と並行して実施の準備を進めている。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

過年度より継続的に運用していた遠隔支援プログラムは、本研究の事前調査として平成27年3月末で終了予定であったが、目標とする対象者数を達成できなかったため期間延長することとなった。このため、本研究課題に関わるその他の研究計画の進行に遅延が生じた。しかし、既に文献検討における文献の抽出および分析、支援ニーズ調査の準備にも着手しており、順次研究計画を遂行できると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

事前調査で行った遠隔支援プログラムで得られたデータを分析し、妊娠・出産期の看護師を対象とした支援プログラム開発のための基礎資料として集積する。また、文献検討について分析を行い、学会で公表するとともに論文投稿を行う。妊娠・出産期の看護師の支援ニーズに関する調査も次年度内に実施できるよう研究計画を修正し、推進してゆく予定である。