2017 Fiscal Year Research-status Report
災害救援活動に従事した看護者のストレス・コーピング及び長期的適応プロセスの構造化
Project/Area Number |
15K11572
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
松清 由美子 久留米大学, 医学部, 准教授 (60587468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 久子 九州大学, 医学研究院, 教授 (80164127)
立垣 祐子 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (80382266)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 災害救援活動 / 災害救援看護者 / ストレス・コーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
災害救援看護者を対象にアンケート調査にて作成した、救援活動におけるストレス・コーピング及び長期的適応プロセスの構造モデルの妥当性を検討するため、インタビュー調査を実施した。 インタビューの対象者は、熊本地震及び広島土砂災害において救援活動を行った看護者15名、救援活動に伴うストレス及びコーピングの実際と現在の救援活動に対する思いを半構成的面接法にて実施した。 対象者は、男性9名、女性6名、40代9名、30代6名であった。13名が熊本地震で救援活動を実施していた。また、派遣組織はDMATが最も多く8名であり、他は災害支援ナース及び施設支援チームであった。活動内容は患者搬送及び救護所支援、避難所支援等であった。 インタビューにて得られたデータより、活動中のストレスは救援活動に対する不安や不全感、支援組織に対する不満、非日常的な生活、二次災害への危機感などが抽出された。活動中のコーピングは、休息時間の確保、救援者同士の会話や日常的な行動などであった。次に救援活動直後の思いとしては、救援活動に対する達成感、活動終了に伴う安心感や救援活動に対する罪責感、疲労感などが抽出された。また、救援活動後のコーピングは自らの言葉で活動を意味づける、救援者同士の会話、普段通りの日常生活を送るや第3者の肯定的評価を受ける等であった。さらに、救援活動を振り返って、現在の思いとして救援活動を継続したいといった前向きな思いと今後の活動に対する戸惑いや距離を置きたいといった感情が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度に質的データ収集は終了したが、データの解釈・分析及び災害看護専門家、質的研究者のスーパーバイズを受ける必要がある。また、研究成果の公表の実施に至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度として、研究成果の公表に向けて、学会発表及び論文化を行う。
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Causes of Carryover |
研究成果の公表に伴う、研究分担者との打ち合わせや学会発表のための交通費及び学会誌投稿にかかる費用を計画している。
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Research Products
(1 results)