2018 Fiscal Year Annual Research Report
structuring the process of disaster relife nurses' cognitive evaluation of stress
Project/Area Number |
15K11572
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
松清 由美子 久留米大学, 医学部, 准教授 (60587468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 久子 九州大学, 医学研究院, 教授 (80164127)
立垣 祐子 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (80382266)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 災害救援活動 / 災害救援看護者 / ストレス・コーピング |
Outline of Annual Research Achievements |
東日本大震災で救援活動を行った看護師を対象に得られた量的データと熊本地震及び広島土砂災害で救援活動を行った看護師を対象に半構成的面接調査にて得られた質的データとの統合を行い、災害救援看護者の長期的な適応に至るプロセスの検討を行った。質的データの分析には、災害看護学及び質的研究の専門家にスパーバイズを受けて行った。その結果、災害救援看護者の救援活動に伴うストレス反応はLazarus & Folkmannのストレス理論によって説明ができ、救援活動後の不適応には、被災地でのストレスの認知的評価と、活動直後の否定的な感情が強く影響しており、災害救援看護者には救援活動の初期段階からの介入とプロセスに沿った支援の必要性が明らかとなった さらに、質的データ分析の結果、災害救援看護者の救援活動におけるストレスの認知的評価には、救援者の価値観や信念、他者との関わり等の人的要因と非日常的な環境や二次災害の危険性などの状況的要因が関与していた。また対処行動には、ストレスの内容に応じて問題焦点型と情動焦点型を選択していることが明らかとなった。災害現場という対処行動を実施するには非常に困難状況においても積極的な対処行動をとられていたことが、救援活動後の安堵感や自らの活動に対する肯定的評価に繋がっていた。その一方で、否定的感情として疲労感や後悔、他者評価への不満がその後のストレス反応に繋がる可能性があることから、救援活動後の休息の確保や周囲の肯定的評価等の支援体制構築が不可欠であることが示唆された。
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