2015 Fiscal Year Research-status Report
クラウドを活用した植込型左室補助人工心臓患者の在宅医療支援システムの構築
Project/Area Number |
15K11581
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
内海 桃絵 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40585973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野本 愼一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (00172825)
南方 謙二 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60539675)
笹山 哲 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90215749)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植込型補助人工心臓 / VAD / 在宅医療 / 遠隔医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
2011年、心臓移植へのブリッジ使用として植込型左心補助人工心臓(以下、植込型LVAD)が保険償還され、植込型LVAD装着患者の在宅医療が可能になった。しかし、植込型LVAD装着患者は脳血管障害やドライブライン皮膚貫通部の感染、機器トラブルなど、重篤な合併症のリスクと隣り合わせの状況であり、患者や介護者には、毎日の機器のモニタリングや体調管理が欠かせない。現在、植込型LVAD装着患者は、自記式の用紙に自己管理項目を毎日記載し、診察時に持参していることが多い。しかし、それでは、患者が毎日記録している記載項目の確認が診察時に限られてしまい、異常の発見が遅れる可能性がある。 そこで本研究では、植込型LVAD装着患者が毎日チェックする自己管理項目を入力するアプリケーション(LVAD@home、LVAD@care)の開発とそれを活用したクラウド型情報共有システムの構築に取り組んでいる。 今年度は、アプリケーションの改良、新たな画面の作成と小規模での実証実験に取り組んだ。拍動指数、ポンプ速度、ポンプ出力をグラフ表示する機能を追加した。また、ワーファリンの内服量とPT-INRを入力できるようにし、PT-INR値はグラフ画面に反映できるようにした。作成したアプリをiPadにインストールし、2名の患者、医師、臨床工学技士、薬剤師に試用してもらった。アプリは大きな問題なく稼動した。患者はバイタルデータ、ポンプパラメーターの値、ドライブライン皮膚貫通部の状態ををほぼ毎日入力し、医療スタッフが確認していた。また患者はドライブライン皮膚貫通部の写真を定期的に送っていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな画面を追加し、より使いやすいアプリケーションに改良することが出来た。小規模ではあるが実証実験を行い、問題なく稼動させることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者を増やして、多施設共同で実証実験を行う予定である。再入院や感染など有害事象の発生頻度などアウトカムの比較、医療経済的観点からの検討を行いたいと考えている。
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Causes of Carryover |
今後、スマートフォン用のアプリケーションを開発する予定があり、その費用の一部にするため予算を残している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
スマートフォン用のアプリケーション開発代として使用する。
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Research Products
(4 results)