2016 Fiscal Year Research-status Report
院内心停止を認識する看護師に必要な視診・触診技術の可視化
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15K11612
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Research Institution | Hiroshima Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
大坪 かなえ (平間かなえ) 広島文化学園大学, 看護学部, 准教授 (00461319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 容子 茨城キリスト教大学, 看護学部, 准教授 (80460103)
金澤 寛 広島文化学園大学, 看護学部, 准教授 (10583007)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 触診技術 / 救急蘇生法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、院内心停止の第一発見者となりうる看護師の視診・触診技術を測定し、可視化すること、看護師の院内心停止の判断力を向上させる教育方法の開発をすることである。平成28年度は、研究倫理審査委員会の承認を受け、質問紙の内容および視診・触診技術の測定手順を決定した。平成27年度に研究協力機関の調整と見直しが必要となったが、複数の施設から研究協力が得られ、質問紙調査と視診・触診技術の測定を開始した。 質問紙調査は、看護師の院内心停止に遭遇している状況について明らかにするために、看護師経験年数、職歴、救急蘇生に関するトレーニング経験、院内心停止事例、もしくは急変事例に遭遇した際の状況について等、研究協力の得られた対象者に対して質問紙調査を実施した。得られた回答の分析は途中であるが、看護師の経験年数の長短は、院内心停止事例に遭遇する経験に関与しない可能性が出ている。 視診・触診技術の測定では、被験者にウェラブル触動作センサシステムおよび視線計測機器を装着してもらい、視診時の視野および視線の動き、触診時の指腹の動きや接触力等を計測している。計測結果は現在分析中であるが、触診部位を選定する際、視線を測定部位に移動させずに測定している被験者も存在していることが分かったため、この動作を分析するための撮影機材と計測方法を検討している。 視診・触診技術の教育方法の開発については、模擬患者など生体に対して視診・触診を実践する場合,血管の位置,弾性,皮膚や皮下組織,筋骨格系など身体を構成するすべての要因が判断に影響するが、教材としてのシミュレータでは限界があるため、現在検討をしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力の得られた被験者との日程調整が必要であり、測定機器の運搬および環境設定に時間が必要であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
現状では、プロフェッショナル群の測定がすべて終了していないので、次年度は視診・触診技術の測定を継続していく。また、視診・触診を行っている際の行動計測を追加で実施するため、必要な機材の整備を迅速に行う予定である。
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Causes of Carryover |
前述のように被験者である研究協力者との日程調整が困難であった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に計画していた、視診・触診技術の計測を継続して実施する。
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