2016 Fiscal Year Research-status Report
治療過程にある高齢がん患者の納得を支援する看護介入プログラムの開発
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15K11624
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
今井 芳枝 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 准教授 (10423419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雄西 智恵美 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (00134354)
板東 孝枝 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (00437633)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢がん患者 / 納得 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28~30年の2年間で、規定した概念に基づいて,治療過程にある高齢がん患者の納得の現状を明らかにするために半構成的面接調査を行い,看護介入プログラムの試案を作成する目的であった.実際に、規定した概念に基づいて,治療過程にある高齢がん患者の納得を明らかにするために半構成的面接調査を行い以下のことが明らかになった。 結果,転移のある高齢がん患者の治療に対する納得の要素として, 【自分を救おうとする強い意志】【生きるための治療であるとの確信】【治療の可能性への期待】【信じて任せられる最善の治療であるとの判断】【周りへ報いたいとの希求】【治療を含めて生ききる人生の受け容れ】の6つのカテゴリーが抽出された. これらの転移のある高齢がん患者の治療に対する納得の要素の特徴として, 1つは患者自身の価値が治療状況に反映していることが示唆された. 2つ目として,自己の利害にとらわれずに周りの人達の気持ちを察し,それを自分の気持ちや意思として汲み取る特徴が推察できた. 3つ目として,治療だけでなく,自分の人生に対するあり方や生き方も含めた今の状況に対する受け容れでもある特徴が示唆された.それは,病期が進んだ状況でのライフサイクル最終段階にある高齢者の持つ特徴が表れていた.また,これらの要素は転移のある高齢がん患者が生きてきた中で培われたものでもあり,その人の生き様や今の状況に患者がコミットできるように支援することも納得に導いていく看護となることが示唆された. 上記の研究内容は、日本がん看護学会誌にて発表し原著として採用された。この結果より、介入プログラムの納得へ導くアプローチの視点が明らかにされた。また概念分析の結果より、納得の尺度の開発をすることで介入のアウトカムの視点として活用できることまで本年度で実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
残りの1年間で介入プログラムの構築、アウトカム指標の作成を考案しなければならず、時間的にも厳しいと判断したため遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究ミーティングの回数を増やして、研究をできるだけ推進できるようにする。また、支援者を本年度より増やすため、遅れを取り戻せるようにする。
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Causes of Carryover |
昨年度研修会参加で経費を計上していたが、年度末研修会自体は昨年度行われるも、NETでの研究会受講者は次年度開講ということになったため、経費が余ることになった。その経費は本年度のNET研修会に計上する予定である。介入研究を行う際の調査費や物品費、および質問紙のサジェストを依頼する講師への謝金が発生するため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
インタビュー調査使用物品や、郵送代金、謝金として活用する
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Research Products
(1 results)