患者・医療者・研究者共同による乳がん患者の手術後退院支援モデルの構築

2015 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K11627
• Research Institution: Sapporo Medical University
• Principal Investigator: 城丸 瑞恵 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (90300053)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 佐藤 幹代 自治医科大学, 看護学部, 准教授 (00328163) ; 水谷 郷美 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 助教 (40621727) ; 伊藤 武彦 和光大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60176344) ; 門林 道子 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (70424299) ; 仲田 みぎわ 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (50241386)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 乳がん / 退院支援 / 患者 / 医療者 / 研究者

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、手術をした乳がん患者の退院時の支援内容・方法に関して患者・医療者・研究者の共同によるモデル構築を目的とする。第一段階として「日本乳癌学会」のホームページにある「認定・関連施設」約930施設のうち研究協力を得られた施設に勤務する看護師に調査を行い、乳がん手術後の退院支援の現状と課題を明らかにする。第二段階として約130の「乳がん患者会」などに所属する手術後患者に調査を行い、入院中に受けた退院支援の内容とニーズについて明らかにする。これらの調査結果を基にして、第三段階では患者、医師・看護師を含めた医療者、研究者によって構成されたワーキングメンバーで退院時の支援内容・方法に関するモデルを構築することを予定している。この計画を実施するにあたって、今年度は申請者が所属する倫理委員会の審査を受けるための準備を行い承認された。この過程で研究者間で調査内容の検討、乳がん患者からの調査内容に関する意見聴取を行い、内容の妥当性を図った。また、調査内容の精選のために乳がん患者の闘病記を分析して手術をした乳がん患者の心理状況について明らかにした。この成果は、国内外の学術雑誌で公表予定である。
調査内容が確定したため、各調査対象施設への郵送の準備も行い、次年度は随時発送して分析を行う予定である。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当該年度の予定では看護師に対する調査を実施する予定だったが、郵送の準備まではできたが実施には至らなかった。理由は倫理委員会申請まで研究者間での検討に時間をかけたこと、申請してから承認まで時間を要したことである。

Strategy for Future Research Activity

看護師調査・患者調査ともに倫理委員会の承認を得たので、2016年度は、「日本乳癌学会」の「認定・関連施設」約930施設のうち研究協力を得られた施設に勤務する看護師に調査を行い、乳がん手術後の退院支援の現状と課題について明らかにする。次に約130の「乳がん患者会」などに所属する手術後患者に調査を行い、入院中に受けた退院支援の内容とニーズについて明らかにする。これらの分析結果について研究者間で検討を行い、随時学会発表を行う。次年度は、結果をふまえて患者、医師・看護師を含めた医療者、研究者によって構成されたワーキングメンバーで退院時の支援内容・方法に関するモデルを構築する。

Causes of Carryover

当該年度では、当初、看護師に対する全国調査の実施予定であり、そのための郵送費を計上していた。しかし、倫理委員会の承認に時間を要したため調査を実施することができなかった。このことから、助成金の残額が次年度に繰越となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度は、看護師調査、患者調査が予定通り実施可能であり、前年度の残額も郵送費などに使用する。また、データ入力などの研究補助のための人件費、成果発表にかかる交通費などに使用する。