2015 Fiscal Year Research-status Report
疼痛管理における外来看護師の役割の構造化と教育的支援
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15K11749
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高井 ゆかり 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00404921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 吉樹 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30630785)
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (40439831)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 老年看護学 / 多職種連携 / 疼痛管理 / 外来看護 / 質指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、慢性痛のある高齢者のための多職種連携実践における外来看護師の役割の構造化及び質指標化、それを実施するために必要な教育プログラムの開発を目的に行っている。本年度は、外来看護師の役割や活動状況を明らかにするための文献検討と聞き取り調査を行った。 慢性疼痛管理における外来看護師の役割や活動状況に関する国内外の文献の探索を行った結果、それらを明文化した論文はほとんど見当たらなかった。慢性痛患者へのプライマリケアにおいては、チーム医療の重要性が述べられていた。 次に、外来看護師の役割や活動状況を明らかにするために、痛みに関する外来における外来看護師やそこで働く他の専門職者への聞き取り調査を行った。外来看護師は、高齢慢性痛患者に対し、コミュニケーションの方法を工夫し信頼関係を構築するように努めていた。そのためには痛みの訴えを肯定的に受け止めていた。また、なにげないコミュニケーションを通して患者の性格や家族背景等について情報収集を行っていた。患者の問題や問題となりそうな事柄についてキャッチしたときには、他の専門職と情報の共有を行い連携をとっていた。看護師以外の職種へのインタビューの結果、多職種連携においては、同じ目標に向けた実践を行うことや看護師の役割の重要性が述べられていた。 以上のことから、外来看護師においては、患者と信頼関係を構築すること、患者から情報収集を行うこと、多職種連携を行うことが重要である。また看護師は外来疼痛管理において重要な役割を担っていることが明らかになった。今後も聞き取り調査や質問紙調査を通してデータを蓄積していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定通り、聞き取り調査の準備及び実施、及び質問紙調査の準備を行っている。聞き取り調査に関しては、さらにデータを集めていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り計画を進めていく。聞き取り調査及び質問紙調査に関しては、様々な職種からのデータを取れるようにリクルートしていく必要がある。
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Causes of Carryover |
質問紙調査を計画立案中ではあるが、実施していないためそのための経費として研究費に残高が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に質問紙調査の実施と分析を実施するとともに、平行して予定していたエキスパートパネルの構築及び質指標案の開発を行っていく。
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