2016 Fiscal Year Research-status Report
疼痛管理における外来看護師の役割の構造化と教育的支援
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15K11749
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
高井 ゆかり 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (00404921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 吉樹 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30630785)
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (40439831)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 慢性痛 / 高齢者 / 外来 / 多職種連携 / 質指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、慢性痛のある高齢者へ向けた多職種連携実践における外来看護師の役割の構造化及び質指標化、それを実施するために必要な教育プログラムの開発を目的に行っている。本年度は、昨年度に引き続き外来看護師の役割や活動状況を明らかにするための聞き取り調査を行ったとともに、その結果を基にペインクリニックに勤務する専門職者に対する調査を行った。聞き取り調査及び文献検討により明らかとなった外来看護師の役割30項目に対し、その適切性(「そう思わない」1点~「そう思う」4点)と外来看護師へは実践頻度(「全く行っていない」1点~「いつも行っている」4点)とを尋ねる自記式質問紙調査を行った。643施設に依頼し、医師171人、看護職者259人、その他専門職者65人から協力を得た。30項目の役割のうち、適切性の平均値の高いものは「コミュニケーションを通し患者に安心感を与える」や「ブロック治療の介助」であった。適切性の平均値の低い役割は、「認知行動療法の実施」や「リハビリテーションの介助」「ストレッチや運動の指導」であった。「多職種との情報の共有」「他専門職者との目標の共有」「カンファレンスへの参加」「地域の専門職者との連携」は、適切性の平均値が高い一方、外来看護師による実践頻度は他の役割に比べ低かった。これらの役割を外来看護師が担っていくためには、知識や技術の習得等が求められる。30項目以外として自由記載欄に挙げられた外来看護師の役割は、「治療効果の評価」「他部署において慢性痛に関する理解を深めるための研修会実施」「外来待合時間の短縮に向けた取り組み」などであった。平成29年度は、これらの結果を踏まえ、質指標の作成及び教育プログラムの開発を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象施設の協力を得ることに時間を要している。文書等で広く依頼するなどの対策を行っていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
質指標及び教育プログラムの作成を行っていく。研究協力施設の選定に時間を要している。文書等で広く依頼するなどの対策を行っていく必要がある。
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Causes of Carryover |
643件分の質問紙調査の印刷及び送付手続き、送付料金、データ入力料金、質問紙の返送用郵便料金の支払いが終了していないため、残高が生じている。これらの支払いが終了すればほとんど残高はない予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残高分は、平成29年度に実施予定の教育プログラムの開発に充てるものとする。
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