2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Quality Indicators and educational materials for Nurses to improve Chronic Pain Management Among Older Adults in Out-Patient Clinics in Japan
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15K11749
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
高井 ゆかり 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (00404921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 吉樹 筑波大学, 医学医療系, 助教 (30630785)
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (40439831)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 慢性疼痛 / 外来看護 / 高齢者 / 多職種連携 / 質指標 / 教育的支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、慢性痛のある高齢患者へ向けた外来看護師の役割の構造化及び質指標化、それを実施するために必要な教育プログラムの開発を目的に行った。慢性痛診療において慢性痛を抱えた高齢患者に対し外来看護師が担うべきとされる役割について調査した結果、25の役割を導き出した。そして、それらの役割それぞれに対応すると考える25の質指標を作成した。質指標は、「コミュニケーション・情報収集・アセスメント」、「生活支援」、「安全管理」、「診療の補助」、「多職種連携」の5つの分野からなる。 次に実際に慢性痛診療に関わる外来看護師に質指標に関して調査した結果、25の質指標のうち19の指標に対しては、半分以上の外来看護師が普段の実践内容に「概ね沿っている」または「条件があえばそのように実践している」と回答した。一方で、多職種連携に関する指標や痛みのアセスメントに関する指標については、「そのように行っていない」と回答する者が多く見られた。外来看護師による25の質指標に対する意見としては、「質指標を参考に実践することは患者に有益であると思う」に対し「とてもそう思う」と回答する外来看護師が多く見られた。これらの結果は、17th World Congress on Painで発表した。 その後、外来看護師が質指標で示されているケア内容の実施を支援するための教育プログラムとして、ホームページ「慢性痛ケアを見直そう!痛みの看護. Net」を作成し公開した。これは、研究の背景、研究内容の紹介、高齢者の慢性痛診療における外来看護の質指標、質指標を実施するのに必要な知識や資料を示した教材の紹介、リンク集などから成る。問い合わせや感想を送信できるようにし、研究者とのコミュニケーションを可能とした。これにより、慢性痛診療に携わる看護師へ質指標を提示するとともに、その実施のための参考となる教材の提供が可能となった。
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