2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a Self-management Support Program for Outpatients with Mental Health Disorders
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15K11874
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Research Institution | Shijonawate Gakuen University |
Principal Investigator |
谷口 清弥 四條畷学園大学, 看護学部, 教授 (40508660)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | セルフマネジメント / メンタルヘルス不調 / プログラム開発 / 介入研究 / セルフコントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、セルフマネジメントプログラムに参加した25名の介入前、介入後、介入1ヵ月後の量的データと介入1ヵ月後に行なったインタビューの質的データから介入の効果測定とプログラムの評価を行なった。 質問紙調査の結果、介入前後の比較において、抑うつ(Z=-2.68,p=0.00)、自己効力感(Z=-2.52,p=0.01)で有意な改善が認められた。これらの効果は介入1ヶ月後まで維持されていた。また、自己抑制型行動特性は、介入後と介入1ヶ月後の比較において、有意な改善(Z=-2.55,p=0.01)があった。問題解決型行動特性に改善は認められず、行動変容に至る期間を加味した長期的なフォローアップが必要である。 インタビュー調査の結果、罪悪感や自己否定感などの【ネガティブ感情が減少】し、落ち込むきっかけや症状の規則性がわかったことで、症状や生活をコントロールしていけそうな【セルフコントロール感の芽生え】があった。それにより、落ち込みや侵入思考などの精神症状と不眠や自律神経症状などの身体の【症状が緩和】していた。さらに、気持ちや意見を言えるようになった、ストレスマネジメント行動を生活に取り入れている、ストレスの代償行動を止めることができたなどの【セルフマネジメント行動】も見られた。 統計的分析結果からセルフマネジメントに向けた肯定的な変化があり、この結果は、参加者の主観からも裏付けられた。セルフマネジメントプログラムの実施により、抑うつ気分の改善と自己効力認知の改善が認められ、セルフマネジメントに向けた効果が確認された。 また、介入の評価から①肯定的な自己イメージのイメージ定着までのフォローアップ②中長期的な効果の確認 ③エビデンスに耐えうるデータの蓄積、が課題となった。次年度以降もプログラムおよび介入方法を精錬・修正しセルフマネジメントプログラムの開発と介入による評価を継続していく。
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Research Products
(5 results)