OSCEを活用した保健師学生のコンピテンシー育成 －技能・態度に焦点をあてて－

2015 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K11887
• Research Institution: Ibaraki Prefectural University of Health Science
• Principal Investigator: 綾部 明江 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10316127)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山口 忍 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (30289871) ; 鶴見 三代子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (10646855) ; 長澤 ゆかり 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 研究員 (10756498)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2019-03-31
• Keywords: OSCE / 保健師教育 / 保健指導 / 演習の評価

Outline of Annual Research Achievements

今年度は保健師教育にOSCE(Objective Structured Clinikal Examinatio 客観的臨床能力試験）がどのように活用されているのか明らかにすることを目的に、①既存の文献の検討、②保健師教育にOSCEを実施している教育機関での実施状況に関する情報収集、を実施した。
先行研究を調査したところ、看護師養成教育や助産師養成教育についてはOSCEを実施していた。しかし、評価内容は看護技術の習得程度の確認が中心となっており、保健師養成教育にも反映できるようなOSCEの報告もなかった。また、保健師教育にOSCEを活用している事例に関する研究報告もない状況であった。ただし、書籍としては、国内、海外共に健康相談場面にOSCEを活用している場面が紹介されており、保健師教育としてのOSCEの活用はまだ試行期にあると考えられる。
次に、現在の保健師養成教育にどの程度OSCEが取り入れられているかについて情報収集を行った。現在、保健師教育にOSCEを活用している教育機関はほとんどみられなかった。また、保健指導技術に関してチェックシートを使用し教員の評価を実施している教育機関も多くはない状況にあった。保健師教育にOSCEを活用している数校について現在のOSCEの実施状況について尋ねたところ、主に健康相談場面に関する内容についてOSCEを実施している状況であった。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

保健師教育におけるOSCEの活用状況について具体的に把握できたため、順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

今年度は、対象となるOSCE実施校の範囲を広げ、引き続き保健師養成教育におけるOSCEの実施状況に関する情報を収集する予定である。

Causes of Carryover

情報収集に関する旅費を計上していたが、OSCEの中でも特に保健師教育に関してOSCEを実施している看護系大学が少なく、大学への訪問を実施できなかった部分があるため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度も引き続き、保健師教育に関してOSCEを実施している大学の情報を収集し、OSCEを実施している教員から直接情報を収集していきたい。