2015 Fiscal Year Research-status Report
働く更年期女性の睡眠に着目した就労生活の質を改善するケアの検討
Project/Area Number |
15K11896
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
田中 美智子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (30249700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長坂 猛 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30332977)
山下 清香 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (40382428)
江上 千代美 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (50541778)
近藤 美幸 福岡県立大学, 看護学部, 助教 (90468306)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 更年期 / 睡眠 / 勤務 / 休日 / 主観的評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
更年期女性の勤務日と休日の睡眠を日常生活の中で評価するために、主観的評価などの質問紙調査に加え、ストレスホルモン指標と心拍変動解析を用いた自律神経系指標を自宅での測定において検討した。働く更年期女性の睡眠を総合的に捉え、女性が抱えている健康問題を明らかにすることを目的とした。 対象者3名に、勤務の日と休日での睡眠について、測定項目をRR間隔及び唾液内のホルモン、睡眠に関する主観的評価を含む睡眠パラ-メータとし、質問紙調査を行った。 勤務日は一人あたり3~5日、休日が一人あたり2~4日の計測であり、全体として、20夜(勤務日11夜、休日9夜)が分析対象となった。入床時の室内環境は勤務日と休日共に違いはなかった。睡眠日誌による入床時間及び睡眠時間は20夜で384.9±53.1分及び370.5±54.3分で、その中でも勤務日は410.6±30.0分及び394.9±33.2分、休日は353.3±57.9分及び340.6±59.9分で、休日は勤務日に比べ、入床時間及び睡眠時間が少なかった。眠りSCANで計測した全体、勤務日及び休日の入床時間は362.3±67.5分、402.1±47.9分及び313.7±54.8分で、睡眠時間は336.5±66.7分、377.5±45.1分及び286.3±53.2分で、勤務日よりも休日の入床時間及び睡眠時間が少なかった。入眠潜時及び夜間覚醒回数は全体、勤務日及び休日では、10.9±7.3分及び1.55±0.86回、9.5±1.2分及び1.73±0.96回、12.7±10.8分及び1.33±0.67回で、入眠潜時は休日が悪く、夜間覚醒回数は両日で違いはなかった。主観的評価は全体で62.8±13.9、勤務日は66.4±6.8、休日が58.3±18.4で、休日の方が低い結果であった。QOL尺度などの質問紙RR間隔及び唾液ホルモンに関しては分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3名の対象者の測定及びその結果の検討を行うことができた。RR間隔や唾液ホルモンの解析を行い、今回の結果をもとに、質問紙等の見直しを行い、対象者数を10名程度に増やす予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に、脳波との比較においてREM睡眠とnonREM睡眠での自律神経系の反応の特徴を検討する予定であったが、機器の価格が計上時と違いが生じ、かつ、文献で脳波とRR間隔の報告が認められているため、それらの知見に基づいて検討していくこととする。さらに、計画当初に比べ唾液ホルモンのEIAkitの必要が5割増と高騰しているので、唾液ホルモンの解析を優先し、これらのkitを購入する費用とし、計画を進めていくこととする。
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Causes of Carryover |
初年度に携帯型脳波計を購入予定であったが、計上した際の価格と脳波計及び唾液ホルモン測定kitの価格が違ってきたため、唾液ホルモンの測定を優先する計画とした。3月末での北海道への出張で使用する予定であったが、パック旅行が安価で手配できたため、残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
唾液ホルモンの測定kitが高騰しているため、計画時との状況が違ってきている。このため、唾液ホルモンの測定を優先する。旅費については、できるだけパック旅行などを利用し、削減できる部分を削減し、円滑に研究が遂行できるように計画している。
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Research Products
(2 results)