2015 Fiscal Year Research-status Report
鉱物資源開発における汚染(鉱害)の環境・社会的コスト評価と鉱害防止の枠組策定
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15K12281
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
和田 喜彦 同志社大学, 経済学部, 教授 (10326514)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | レアアース製錬 / スズ鉱山 / ボーキサイト / 鉱害 / 放射性物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度については、(1)インドネシアのバンカ-ブリトゥン州のスズ鉱山開発の環境影響を知るための現地調査を実施した。(2)マレーシアのイポー市近郊のエジアン・レアアース社(ARE)のレアアース製錬工場周辺地域および、(3)クアンタン市近郊のライナス社レアアース製錬工場周辺の現地調査、(4)中国へのボーキサイト輸出が急速に増加しているクワンタン港付近の粉塵被害についての調査を実施した。 (1)については、昨年度からの継続の研究内容であるが、昨年度に採取した土壌からの測定結果が出た。この結果の分析と解析を鋭意行っている段階である。今年度に入り、8月にスズ選鉱・製錬工場、アブラヤシ農園などで、土壌、水サンプル採取を行った。それらに含まれる化学物質、放射性物質を判別するための分析を研究協力者に依頼中である。 (2)については、30年ほど前に発生した放射性廃棄物の不法投棄事件の現場がまだ未除染である可能性がある。そのため、無用な被曝が起きているのではないかという懸念があるという住民の告発に基づき、その真偽を確認するために現地調査を行った。その結果、通常のバックグラウンド値を大きく上回る箇所が1箇所発見できた。毎時3~5マイクロシーベルトを示したのである。この値は、バックグラウンド値の60倍~100倍程度である。これらの地点の土壌を採取し、その土壌中に含まれている化学物質、放射性物質を判別するための分析を研究協力者に依頼中である。また、現地の州議会議員、住民への聞き取り調査を実施した。 (3)については、水と土壌の分析を研究協力者に依頼中である。 (4)については、現地の国会議員への聞き取り調査を実施した。かつ、水と土壌の分析を研究協力者に依頼中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
水と土壌サンプルを、研究協力者に送付し、分析を進めていただいている段階である。分析機器の利用の順番待ち等のため、まだ分析結果は出ていない。そのため、研究成果の発表には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
土壌分析の結果を入手した後に、その検討を進める予定である。また、今年度は、カザフスタンのウラン鉱山に赴き、社会経済・環境影響の実態把握に努める予定である。広島大学の研究協力者と協議しつつ、現地調査の予定を組みつつある段階である。
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