2016 Fiscal Year Research-status Report
津波被災した地質標本の修復に関する予察的・実験的研究 次の南海トラフ地震に備える
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15K12450
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Research Institution | Osaka Museum of Natural History |
Principal Investigator |
川端 清司 大阪市立自然史博物館, 学芸課, 学芸課長 (80195130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚腰 実 大阪市立自然史博物館, 学芸課, 主任学芸員 (80250257)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 津波被災 / 標本レスキュー / 地質標本 |
Outline of Annual Research Achievements |
○岸和田市に分布する更新統大阪層群の地質試料、宮城県南三陸町、石巻市において古生代ペルム紀・中生代三畳紀の地質試料を実験用の試料として採集した。 ○日本地質学会桜上水大会(東京、日本大学)に参加して、関連情報の収集を行った。 ○本研究に対して地球化学的側面から助言をいただいている大阪市立大学益田晴恵教授とともに、大学院修士課程院生の研究指導を行い、昨年度採集した地質試料の浸水実験を実施し、地球化学的分析の結果を検討した。研究成果については、日本地球科学会年会(大阪市立大学)において学会発表を行った。 ○愛媛県に分布する久万層群、佐賀県肥前町の新生代古第三紀層の植物化石及び母岩を地質試料として採集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
1年目に引き続き、研究課題としてい設定している「津波被災を想定した、軟質岩を用いた地質標本の実験」において、地質試料の採集を行い、地球化学的側面から助言をいただいている大阪市立大学益田晴恵教授とともに、大学院修士課程院生の研究指導を行い、昨年度採集した地質試料の浸水実験を実施し、地球化学的分析の結果を検討した。その実験を通じて初期条件の設定に関して検討を進めたが、実験を開始できていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に記述した作業仮説に従い、津波被災を想定した実験を今年度前半には実施し、経過観察を行うと。年度後半には条件を変化させた実験を追加実施し、塩分の結晶化による影響を検討する予定である。年度後半に一定のまとめを出せるよう、エフォートを高める。
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Causes of Carryover |
研究課題としている「津波被災を想定した、軟質岩を用いた地質標本の実験」が予定どおりに実施することができなかったために、実験補助及び経過観察に予定していたアルバイト雇用ができず、人件費・謝金が大幅な減額となったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計画より遅れている実験を実施し、経過観察などを集中して行うことにより、研究費を効果的に使用していく。
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Research Products
(1 results)