2016 Fiscal Year Annual Research Report
Challenge towards single-cell MS imaging
Project/Area Number |
15K12762
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
高橋 勝利 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 創薬基盤研究部門, 主任研究員 (00271792)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 質量イメージング / 単一細胞 / 紫外パルスレーザー / マトリクス / 植物組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
単一細胞内の質量イメージングを実現するために2015年度、紫外パルスレーザーの集光光学系を大幅に改良し、従来、倍率3倍のUV対物レンズを使用していたところを倍率5倍のUV対物レンズに置き換えるとともに、ビームエキスパンダーの倍率を10倍とし、再設計したビームエキスパンダーを対物レンズとレーザーとの間に配置することにより、集光焦点におけるレーザースポット径を従来の10ミクロンから5ミクロンに改善することに成功した。 2016年度は、厚みを持つ非導電性植物組織の質量イメージング分析において致命的な分析感度低下の原因となるチャージアップを防止する目的で、アブレーション能力の高い波長266nm(Nd:YAG4倍波)パルスレーザーを同軸照射し、物質のイオン化とアブレーションによる厚みを持つ非導電性組織への貫通孔形成によるチャージアップ防止により、植物組織の単一細胞質量イメージングに向けての基礎技術の開発に成功した。 波長266nmの強力なパルスレーザー光を試料や生成した分子イオンに照射すると、その高い光子エネルギーに起因して断片化イオンを生成することが明らかになった。これを防止するために、イオン化用の355nmパルスレーザーと266nmパルスレーザーの照射タイミングをマイクロ秒オーダーで精密に制御するなどの工夫を行い、断片化イオンの生成を抑制したうえで、厚い非導電性試料によるチャージアップを効果的に抑え、分析感度を大幅に向上することに成功した。
|
-
-
[Journal Article] Spatial variations in the molecular diversity of dissolved organic matter in water moving through a boreal forest in eastern Finland2017
Author(s)
Jun'ichi Ide, Mizue Ohashi, Katsutoshi Takahashi, Yuko Siguyama, Sirpa Piirainen, Pirkko Kortelainen, Nobuhide Jujitake, Keitaro Yamase, Nobuhito Ohte, Mina Moritani, Miyako Hara, Leena Finer
-
Journal Title
Scientific Reports
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research