2017 Fiscal Year Annual Research Report
An analysis of the mechanism of improvisation based on emotion, and an attempt to consider the origins of wit and tact
Project/Area Number |
15K12808
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
栗原 隆 新潟大学, 人文社会・教育科学系, フェロー (30170088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻元 早苗 有明教育芸術短期大学, 芸術教養学科, 教授(移行) (20155378) [Withdrawn]
鈴木 光太郎 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (40179205)
宮崎 裕助 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40509444)
白井 述 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (50554367)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 人間学 / 気分 / 感応 / 感受性 / 身体反応 / 乳児の身体把握 / 共通感覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年9月9日(土)、新潟大学東京事務所(田町)で開催された、新潟大学人文社会・教育科学系附置「間主観的感性論研究推進センター」主催の研究会にて、栗原が「生理学や心理学を呑み込みながら――湧き立つ精神哲学」を発表、ヘーゲルの『精神哲学』が「生理学」や「心理学」から、生の展開を通して成立するものであることを明らかにした。 9月14日(木)、新潟大学総合教育研究棟「大会議室」にて開催された第27回「新潟哲学思想セミナー」にて、栗原が「色と心――ヘーゲルによるゲーテの『色彩論』の受容」を発表。ヘーゲルが色彩を論ずる際に、色よりも陰影を重視したことによって、ディドロの「絵画論」を、ゲーテによる独訳を用いざるを得なかった必然性を明らかにした。 2018年3月17日、ユトレヒト大学から招聘されて、栗原が、ユトレヒト大学にて開催された、International and comparative workshop: Between reason, understanding and feelingにて "Die Physiologie und die Psychologie begreift die Philosophie des Geistes, welche von unten gaert.“を発表し、高く評価された。 宮﨑は、共通感覚論にとって、歴史的に見て大きな転回点となったカント哲学を中心に、その系譜を再構成することを通して、20世紀にフランスでカントの『判断力批判』の再読がなされた際に、感性論が共通感覚論として、他者へと自己感情を開放する可能性を持つに至った必然性を解明した。 白井は、乳児がヒトの身体構造とその動作における制約について、理解しているか否かを検討した。身体的に可能な手の動きと不可能な手の動きを動画で示したところ、若齢児と高齢児の認識に有意差は認められなかった。
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