2016 Fiscal Year Research-status Report
3Dスキャニング技術を用いたインタラクティブアートの時空間アーカイブ
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15K12841
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Research Institution | Institute of Advanced Media Arts and Sciences |
Principal Investigator |
赤羽 亨 情報科学芸術大学院大学, メディア表現研究科, 准教授 (00347379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 泰教 名古屋造形大学, 造形学部, その他 (10747918)
八嶋 有司 情報科学芸術大学院大学, 産業文化研究センター, 研究員 (10751597)
齋藤 正和 名古屋学芸大学, メディア造形学部, 講師 (60381729)
小川 圭祐 東京工芸大学, 芸術学部, 助教 (40737649)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インタラクション / デジタルアーカイブ / 3Dスキャニング / インタラクティブアート / メディア・アート |
Outline of Annual Research Achievements |
インタラクティブアートにおけるインタラクションは、多くの場合、鑑賞者の空間的な振る舞いと作品の時間的変化の関係として現れる。本研究ではこれまで一般的に行われてきた、映像などの視覚的な記録、録音された聴覚的な記録に、空間的な記録を組み合わせることで、インタラクション(鑑賞者の空間的な振る舞いと、作品の時間的変化の関係)をアーカイブすることを目指している。 研究は以下3つのの方向性を持つ。鑑賞行為記録装置の開発( 鑑賞者ボーン撮影システム)、作品の3Dスキャニング装置の開発(TimeBased3D Recording System)、3Dスキャンデータの閲覧手法の開発。 平成28年度は、上記3点の全てにおいて進展がみられた。「鑑賞者ボーン撮影システム」については、撮影範囲が限られる問題を複数台のスキャナを用いて撮影する手法を開発し、三輪眞弘氏作のパフォーマンス作品「みんなが好きな給食のおまんじゅう —ひとりの傍観者と6人の当番のための—」を3Dアーカイブする撮影実験を行った。「作品の3Dスキャニング装置の開発」については、複数台カメラを用いた死角を減らす撮影手法の開発をし、大澤悟氏のデバイス作品「Interactive Sketch」を題材にして撮影実験を行った。「3Dスキャンデータの閲覧手法の開発」においては、上記の撮影実験において撮影されたデータを読み込み、タイムスタンプによる同期再生ができる段階までの開発が完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発の方向性が明確になり、それに向けた機材購入や試作、実験がスムーズに行われた。 また、研究の成果についても適時、研究会や学会等で発表を行うことだできた。 次年度は更なる開発を進め、同時に撮影実験も行って行く予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでも、研究の過程について、研究会や学会等で発表を行ってきたが、最終年度である次年度は、全体を包括する発表や論文の執筆を行いたいと考えている。また、これまで行ってきた実際の作品を対象にしてきた撮影実験についても、積極的に行い本研究から生まれたアーカイブ手法の有効性を試していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
撮影実験を近隣で行うことができたため、また前年度に引き続きネットミーティングを積極的に用いたために当初予定よりも移動経費を抑えることができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
撮影実験に関わる経費に充てる予定。
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