2015 Fiscal Year Research-status Report
アジア圏英語学習者の作文・発話の体系的修訂に基づく大規模校閲コーパスの開発と分析
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15K12909
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
石川 慎一郎 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (90320994)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 学習者コーパス / 修訂 / エラーアナリシス / 過剰使用 / 過小使用 / 中間言語分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
アジア圏学習者の作文に対する大規模な修訂データを集める前提作業として,本年度は以下の事業を行った。 1)既有データを用いた分析の実施と論文の執筆・講演の実施 2)新規データ収集のための実施計画の策定と業者との打ち合わせ 3)新規データ公開のためのオンラインシステムの枠組みの策定と業者との打ち合わせ このうち,1)については,関連する内容について,電子情報通信学会:思考と言語研究会(TL)(H27年12月),津田塾大学言語文化研究所「L2ライティングセミナー」(H28年3月)などで講演を行った。Learner Corpus Research 2015(H27年9月)などの海外で研究発表を行った。2)については,既有データの中から,詳細な費用見積もりを取り,データ収集量を300本にする計画を立てた。また,修訂者に同時に評点付けを依頼することで,修訂コーパスが同時に評価データ付き作文コーパスとしても使えるよう計画を立てた。最後に,3)については,並行する科研プロジェクト(基盤B)の枠組みにおいて,今後の修訂データ公開も見据えたオンラインでの検索システムの大幅改修を行い,品詞情報を用いた検索語の入力,品詞タグの入力支援,特定の学習者の習熟度レベル別の頻度データ(例えば,A2,b11,B12,B2レベルの日本人学習者が特定の語彙をどの程度使用しているか,変化の様子が一覧表示できる)と国際学習者の頻度データ(例えば,特定の語を日中韓学習者および母語話者がどの程度使っているかが一覧表示できる)のグラフィカル表示システムを考案・開発し,ICNALE Onlineの新バージョンとして実装した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に計画を立て,2年目にデータ収集を実施し,3年目に分析結果をまとめるという基本計画で作業を進めており,初年度においては,予定された準備内容がほぼすべて完了した。これにより2年目の冒頭からデータ収集にかかれる体制が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目については,まず,修訂データの体系的取集を行う。すでに業者の選定は済ませており,今後,ライティング評価のマトリックスを示して評価者トレーイングを行った上で,データの収集に入る。およそ3~4か月程度で初期のデータ収集が完了する予定である。その後納品データの内容検査を行い,コーパス公開分析実施に向けた作業を継続して行う。
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Causes of Carryover |
修訂データの依頼業者が年度内に決まらず,発注が2年目になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに業者は決定したので,2年目の早期にデータ収集を開始できる予定である。
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Research Products
(21 results)