2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the experiences of schoolteachers with disability and the practices of reasonable accommodation
Project/Area Number |
15K13076
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
羽田野 真帆 常葉大学, 健康プロデュース学部, 講師 (90635038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
照山 絢子 筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (10745590)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 障害のある教員 / マイノリティ教員 / 教師研究 / 教師のライフストーリー / 合理的配慮 / 障害学 / チームエスノグラフィ / アクティブインタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「障害のある教員(障害教員)の教職生活における経験」と「障害教員に対する合理的配慮の実態」を明らかにすることを目的とした3年間の研究プロジェクトである。最初の2年間で14名の障害教員に対するインタビュー調査を実施し、4度の学会報告をおこなった。最終年度となる平成29年度には、総合的な考察をおこなうとともに、研究成果を広く社会に還元することを主眼においた活動を展開した。主要な実績としては、①公開シンポジウムの開催と②研究成果をまとめた図書の出版があげられる。 ①6月に、東京大学バリアフリー教育開発研究センターとの共催で、「障害×学校教員~教職を多様性にひらく~」と題して公開シンポジウムを開催した。研究成果の報告のほか、4名の障害教員と星加良司氏(東京大学)をパネリストに迎え、パネルディスカッションをおこなった。当日は89名の参加者との質疑応答を含め、非常に活発な議論が展開され、本研究の社会的位置づけやその意義を確認する機会となった。 ②3月には、本研究の成果をまとめた共編著『障害のある先生たち――「障害」と「教員」が交錯する場所で』を出版した。インタビュー調査の結果について、「方法論」「アイデンティティ」「教職」「合理的配慮」のそれぞれの観点から分析した論考のほか、前述のシンポジウムの議論を踏まえた補論も収められている。さらに、本研究では検討できなかった教員養成や教員採用について、3名の研究者に寄稿いただくことで、障害教員に関わるテーマについて網羅的に論じた書籍となった。なお本書では希望者に対するテキストデータの提供に加え、手話翻訳版を作成している。出版における情報保障によって、より広く社会に研究成果を還元する試みである。 上記2点に加えて、出版のためのクラウドファンディングや新聞取材への協力もおこなった。これらも、研究成果還元の一環として位置づけることができる。
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Research Products
(4 results)