2015 Fiscal Year Research-status Report
腰痛根絶を目指したケア従事者向け介助技術研修の効果検証~動作解析映像を活用して~
Project/Area Number |
15K13085
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
伊藤 健次 山梨県立大学, 人間福祉学部, 准教授 (70405116)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 動作解析画像 / 腰痛予防 / 入浴介助動作 / 研修プログラム / 介護実務者向け研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ケア従事者の腰痛根絶を目指した実践的研修プログラムを継続的に実施した場合の参加者個々のケア技術の変化を記録し、プログラムの効果を検証し、腰痛予防の技術習得に必要な要素を見いだすことである。本研究では特に腰部への負担が大きいとされ、また、ユニットケアや小規模型施設の普及にともない増加傾向にある個別入浴の、ストレッチャーやリフト等を用いない形式での入浴介助技術についての研修を実施することとした。 平成27年度は、研修プログラムの構築に必要となる、現在行われている入浴介助動作の検証を目的として、入浴介助に関係する介護福祉士養成テキスト、介護技術関連文献・映像の収集と整理を行なった。入手できた最も古い文献は、1988年発行の介護福祉士養成テキストであり、最新のものは2014年発行の養成テキストであった。その他、DVD・ビデオ本、介護技術関連文献冊を収集し、成果は以下の通りである。 1:介護福祉士資格制定から現在までの入浴介助動作教育方法の変遷を整理した。特に介護福祉士養成テキストから入浴介助に関する記述を収集し、どのように入浴介助技術の教育が実施されてきたかを分類整理した。 2:現在実施されている様々な入浴介助方法を先行研究論文、介護福祉士養成テキスト、介助技術解説書、教育用DVD・ビデオ等から収集、分類整理した。 3:1・2の成果を元に、現場実務者向けの入浴介助技術研修プログラムの試作を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
動作観察に必須となる研修用浴槽(側面が透明アクリルで浴槽内での動きがが観察撮影できる特注のもの)の発注・納品時期がずれ込んだこと、及び動作解析ソフトのアップデートにより機能追加が行われたため画像処理の習熟が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度は画像データの撮影を行い画像解析による分析を進め、入浴介助動作解析画像の作成とモデル研修プログラムの試行を行なっていく予定である。 具体的にはH28年5月に現場実務者向けの第一回研修会を実施し、その場において、様々な入浴介助動作画像を撮影すること、及び講師役の熟達社の模範動作画像も撮影する予定である。
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Causes of Carryover |
浴槽発注・設置の遅れにより、平成27年度に実施予定であった研修が実施できず、その成果を発表する予定だった学会参加も見合わせたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に予定していた学会参加及び研修会等の実施を、今年度に繰り下げて実施する。 確実な研究遂行となるよう、研究期間の延長も検討する。
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