2018 Fiscal Year Annual Research Report
Integration of trait theory and typology, when response patterns are mixed
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15K13127
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
萩生田 伸子 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (70292638)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 特性論 / 類型論 / クラス |
Outline of Annual Research Achievements |
パーソナリティの類型と特性の関係を検討するために,クレッチマーの類型に基づいて作成された市販の性格検査(以下A性格検査とする)および,和田(1996)のBig Five尺度から40項目を取り上げた.そしてA性格検査に含まれる5つの類型(S,Z,E,N,P),5つの特性(外向性,神経症傾向,開放性,調和性,誠実性)からなるBig Five尺度(BFS),自己の体型イメージ等について大学生および社会人を対象として2種類のWeb調査をおこなった.全回答者中,A性格検査におけるL得点および中央の選択肢に対する反応数が所定の範囲を超える回答者等を除いた1403名分のデータを主要な分析対象とした. 初めに,回答者自身の体型イメージとBMI,性格類型との関係について検討をおこなった.A性格検査のS,Z,Eいずれかのみ高得点となった回答者654名について自己申告によるBMIとの関係を確認したが,3類型との有意な関係はみられなかった. A性格検査については,5類型が完全に再現されるとはいえず特にZ尺度のα係数は0.56と低かった.他方,BFSについては各因子5項目ずつに減じてもα係数は0.70~0.83であった. 次に,二つの尺度間の関係の検討をおこなった.5類型のうちS,Z,Eのいずれかのみに該当した回答者に,どの類型にも属さなかった回答者を加えた4タイプの回答者について,BFSを項目単位で使用して非階層的クラスタ分析を適用したところ,どの類型にも属さない回答者の69.3%は同一クラスに分類されたが,Sは50.4%,Eは37.3%,Zは29.0%が同一クラスに分類されるにとどまった.潜在クラス分析を適用したところBICは4クラス解で最小となり,最も誤分類が多くみられたZについても67.1%が同一クラスに分類された.分類に寄与する項目についてはBFSの因子と必ずしも対応しない結果となった.
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