2016 Fiscal Year Annual Research Report
Non-visual Appreciation of Japanese Classical Culture: Touchread of Characters in Ancient Manuscript for the Visually Impaired
Project/Area Number |
15K13257
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
伊藤 鉄也 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (10232456)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 視覚障害 / 日本古典文化 / 仮名文字 / 触読 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、平成28年度が最終年度である。2年間の総整理を進める中で、さまざまな挑戦を試み、当初の予想を遥かに超える実績をあげたことが確認できている。ここでは、本年度に取り組んだ調査研究活動の主な実績を記す。 「聞いてわかる研究計画調書」の公開と、ホームページに掲載している「触読通信」が途絶えることなく継続的に公表できたことが、本研究の理解者を得るのに大きかった。そして、「古写本『源氏物語』触読研究ジャーナル2」(http://genjiito.sakura.ne.jp/touchread/?page_id=936)をオンライン版として公開したことが、さらに研究成果の理解を深めたと自己評価している。また、葛原勾当が残した「ひらがな活字の日記」を印字する過程を再現したビデオを、ホームページを通して広く試験的に公開したことで、本研究が広く知られるようになったことも記し留めておく。 今年度の取り組みとその成果は、次の通りである。 ・埼玉県本庄市で『群書類従』に関する講演(5月)/・お香のワークショップを支援(7月)/・日本盲教育史研究会(年2回開催)に積極的に参加(10月)/・年2回の研究会を東京と大阪で開催(12月)/・『葛原勾当日記』の製作再現映像を試験公開(1月)/・科研の触読サイトから『立体〈ひらがな〉字典(第2版)』を公開(2月)/・「点字付百人一首」の全国大会の可能性を探る(2月)/・電子版「古写本『源氏物語』触読研究ジャーナル2」を公開(3月)/・『変体仮名触読字典』と『触読例文集』の発行(3月)等 本研究は、形を変えてさらに深化したものとして、来年度以降の研究活動につなげて行きたい。
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Remarks |
「古写本『源氏物語』触読研究ジャーナル」は、本科研の初年度に第1号を、本年度に第2号をオンラインジャーナルとしてダウンロードできる形で発行した。
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Research Products
(8 results)