2016 Fiscal Year Annual Research Report
Time-resolved coherent polarimetry using polarization vortices
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15K13369
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
戸田 泰則 北海道大学, 工学研究院, 教授 (00313106)
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2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 光物性 / 応用光学・量子光工学 / コヒーレント分光 / 高性能レーザー / 量子エレクトロニクス / 特異点光学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではビーム断面に特異点を有する偏光渦パルスを利用した新しいタイプの時間分解コヒーレント分光（時間分解ポラリメトリ）の開発および物性探索を目的とした。以下に成果を列挙し、概要をまとめる。
１）偏光渦パルスとして、径偏光、方位偏光、ポアンカレビームを作成し、これらを用いた縮退四光波混合分光（FWM分光）を実施、２）空間偏光特性の定量評価に必要な測定系（空間分解ストークス検出）および解析手法（拡張ストークス解析）を構築し、励起光パルスとFWM信号光に対して適用、３）１）と２）にもとづき、偏光の全方位同時励起・検出（スナップショット測定）を半導体試料GaNの励起子物性測定として実現：大きな異方性を持つ試料に対して物理パラメータを見積もり、過去の測定結果との比較から本手法の有効性と精度を示すとともに、等方性試料に残留する微小な異方性を検出し、高感度化を実証、４）偏光特異点ダイナミクスが励起子の対称性破れを反映することを見い出し、そのメカニズムを解明するとともに解析手法を構築：偏光応答の回転対称性が失われると、偏光特異点に分裂が生じること、その対称性破れは時間ダイナミクスにおける分裂方向や分裂幅から解析可能であることを実証、５）ビーム断面内に円偏光と直線偏光を交互に有するポアンカレビームを用いてスピン応答の定量測定を実現：２）のストークス分布が回転対称性を反映することに着目し、そのダイナミクス変化からスピンおよび擬スピンの緩和および相関を検出。
以上の成果が示す通り、当初の計画通り、偏光渦パルス励起FWM分光を利用した時間分解ポラリメトリを半導体励起子に対して実現した。偏光渦の特殊性を利用した高感度化、高精度化（成果３））、および従来の一般的なガウシアン光波では実現し得なかった対称性破れダイナミクス（成果４））や偏光相関測定（成果５））への展開を示すことができた。
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Research Products
(9 results)
