2016 Fiscal Year Annual Research Report
Instantaneous detection of mega earthquakes by precise gravity field measurement
Project/Area Number |
15K13559
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
綿田 辰吾 東京大学, 地震研究所, 助教 (30301112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀 伸樹 東京大学, 地震研究所, 准教授 (90304724)
新谷 昌人 東京大学, 地震研究所, 教授 (30272503)
今西 祐一 東京大学, 地震研究所, 准教授 (30260516)
安東 正樹 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (90313197)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 巨大地震即時検知 / 2011東北地震 / 重力場変動 / 高感度重力計測 / 重力歪 / 超伝導重力計 / 傾斜計 / 広帯域地震計 |
Outline of Annual Research Achievements |
巨大地震は地殻・マンントル内の物質を短時間に移動させ地球重力場は変動する。本研究は、巨大地震が生み出す重力場変動を究極の地震発生即時情報としてとらえ、巨大地震発生情報を地震波到達前に、遠隔地の重力場精密観測から即時検知することを目的とする。国内に展開されている地震計・傾斜計・超伝導重力計・重力歪計などの多点・多成分同時観測で検知した観測重力場と、既知の断層モデルを基に理論予測重力場変化とを比較・検討し、前駆的重力場変動検出を確実にする。地震波到達前の重力場変化検出は、緊急地震時速報の革新的技術改善や、動的地震断層運動の新たな観測窓としての重力場観測技術の確立につながる。 2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)は、観測史上最大クラスの断層運動であった。断層面破壊開始から22秒後に陸上地震観測点で最初のP波が、40秒後には地震主要動(S波)が三陸沿岸到達した。断層運動は地震波を放出しながら周囲の岩盤内の密度の時間・空間変化を引き起す。Harms et al. (Geophys. J. Int., 2015)らの理論によれば、地震波の伝播速度はマントル上部では約8km/sと有限であるため、断層運動が発生してから P波到着まで、地震動は計測されない。一方、断層運動に伴う質量分布の変化は瞬時(=光速)に周囲の重力場に反映され、断層変形が完了するまで変動し続ける。地震が生み出す重力場変動は、断層ずれの時間発展を含む形で理論予測している。この理論に従い、国内に設置されている、広帯域地震計(約70点)・重力計(2点)・傾斜計(約700点)の観測波形データを解析したろころ(木村他、2016年地震学会予稿集)、地面振動で卓越する周期帯域以外では、理論的に予測される重力信号は測定機器の雑音信号よりも十分大きいにもかかわらず、検出されなかった。理論値と観測値に乖離があることが明確になった。
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[Presentation] 重力波天文学入門2017
Author(s)
Masaki Ando
Organizer
第23回 ICEPPシンポジウム
Place of Presentation
岳見山荘 (長野県・白馬村)
Year and Date
2017-02-19 – 2017-02-20
Invited
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[Presentation] 重力波でさぐる宇宙2016
Author(s)
安東 正樹
Organizer
第28回 東京大学理学部 公開講演会
Place of Presentation
ルミネ横浜 (神奈川県・横浜市)
Year and Date
2016-07-23 – 2016-07-23
Invited
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[Presentation] 重力波でさぐる宇宙2016
Author(s)
安東 正樹
Organizer
第28回 東京大学理学部 公開講演会
Place of Presentation
東京大学(東京都・文京区)
Year and Date
2016-04-24 – 2016-04-24
Invited
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