2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of DEP device for analysis of mechanobiology that affects cell function and differentiation
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15K13721
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉本 敬太郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (60392172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 智之 兵庫県立大学, 物質理学研究科, 准教授 (40361167)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バイオ分析 / メカノバイオロジー / 幹細胞 / 誘電泳動 / マイクロデバイス / 細胞塊 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は平面培養系の細胞に対して力学的刺激を与える検討を行った。本年度、昨年度の結果をまとめ、論文発表を行った(Anal. Sci.2016)。さらに本年度では、間葉系幹細胞の細胞塊に対して誘電泳動に基づく力学的刺激を与える実験を中心に検討を行った。 まず、マイクロパタン表面を用いる間葉系幹細胞の細胞塊形成について検討を行った。100μm径の円形細胞接着領域ドメインをもつマイクロパタン培養皿を用いて細胞塊の形成を試みた。細胞播種細胞数を変えて脂肪幹細胞(ADSC)をマイクロパタン培養皿上に播くことで、細胞蓄積量の異なるサンプルを作製した。細胞をHoechst 33258、Calcein AM、MitoTracker Red CMXRosで染色し、蛍光顕微鏡及び共焦点レーザー顕微鏡を用いて蓄積状態の構造解析を行った。その結果、播種細胞数の増加に伴ってマイクロドメイン上で細胞が積層している様子が確認された。さらに共焦点レーザー顕微鏡を用いた三次元像構築により、マイクロパタン培養皿上で最小 10 μm から最大 72 μm まで幅広い蓄積レベルの細胞凝集体が形成していることを確認した。 さらに、リアルタイム定量PCRを用いて骨芽及び脂肪分化関連遺伝子、創傷治療関連遺伝子の発現量を測定した。分化誘導因子を添加してないにも関わらず、三次元細胞蓄積量の増加に比例して骨芽分化マーカー遺伝子であるRUNX2及びALPの発現量が有意に上昇した。一方で脂肪分化マーカー遺伝子であるPPARγの発現量は変化せず,C/EBPαの発現量は顕著に減少していた。さらに、創傷治療関連遺伝子の発現量とタンパク質分泌量が大幅に向上する現象を見出した。以上の結果を2報の学術雑誌で発表した(Genes Cells 2016、ACS Appl. Mater. Inter. 2017)
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Research Products
(8 results)