2016 Fiscal Year Research-status Report
正規圧密土から過圧密土・自然堆積土までの時間効果特性の一貫性のある新たな表現
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15K14033
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
中井 照夫 中部大学, 工学部, 客員教授 (00110263)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | クリープ / ひずみ速度依存性 / 応力緩和 / 地盤材料 / 密度 / ボンディング / 多次元 |
Outline of Annual Research Achievements |
地盤材料の時間依存性挙動はこれまで既往の非定常流動曲面型や超過応力型の粘塑性理論を援用してモデル化されてきた。これらの粘塑性理論に基づくモデルはそれぞれ客観性等の問題点を有するだけでなく、同じ土であっても状態(密度や年代効果等)によって異なるモデルや異なる材料パラメーターを使う必要があった。ここでは、周知の2次圧密係数と下負荷面の概念だけを使って、正規圧密土から過圧密土・自然堆積土までの種々の時間依存性挙動を簡単且つ統一的に説明できる斬新な考え方で地盤材料の時間効果特性を包括的に説明できるモデル化とその応用についての研究を行う。 昨年度は主として1次元問題でのモデル化を扱ったが、本年度は多次元問題のモデル化を行った。これまでに tijの概念を使って1次元モデルと共通の材料パラメーターを使って非時間依存性モデルの多次元化をはかれることを示しているので、時間効果特性のモデル化もこの概念と下負荷面の考え方を利用して定式化を行った。その結果、共通の材料パラメーターを使って正規圧密土から自然堆積粘土までの3次元応力下のクリープ特性、ひずみ速度依存性、応力緩和特性が統一的に説明可能となった。 非時間依存性の弾塑性モデルを用いた動的問題の解析では減衰定数を仮定する必要があるが、時間効果特性を考慮したモデルを使えば意味の明確でない減数定数を仮定する必要が無い。提案モデルの回転硬化型のモデルへの拡張をはかった。今年度は定式化を中心に行い、プログラムへの導入は次年度を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通りに進行しているが、繰返しモデルへの適用は今後の予定。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は主として繰返し載荷モデルへの適用と実務への応用を中心に行う予定。 また、JIPとの共同研究として提案モデルの汎用プログラムへの導入も行う。
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Causes of Carryover |
28年度で終了予定であったが、現場データによる検証と繰返し載荷モデルへの適用も行いたいことと、29年度に当該テーマに関する国際会議が複数有りそのでの発表を行いため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度は現場データによる検証および国際会議での発表が多くあるので、旅費および消耗品の使用が中心になる。
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Research Products
(1 results)