2016 Fiscal Year Annual Research Report
Unraveling inhibitory effects of NSAIDs on innate immune response
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15K14951
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
齊藤 達哉 徳島大学, 先端酵素学研究所(次世代), 教授 (60456936)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自然免疫 / 抗炎症薬 / オルガネラ |
Outline of Annual Research Achievements |
自然免疫関連受容体であるNLRP3は、リソソームの損傷に応じてアダプター因子ASCおよびプロテアーゼCaspase-1と共にNLRP3インフラマソームを形成し、サイトカインIL-1betaやIL-18の産生を介して炎症を惹起する。尿酸塩結晶などの刺激物によるNLRP3インフラマソームの誤った活性化は痛風などの炎症性疾患の発症要因となるため、NLRP3インフラマソームを阻害する化合物の同定、およびその作用機序の解明は重要な研究課題である。我々は、H27度までに、痛風治療薬として用いられるNSAIDsであるジクロフェナクが、尿酸塩結晶刺激に応じたマウスマクロファージからのIL-1beta産生を抑制することを見出している。H28年度は、次の1.~4.を明らかにした。1.ジクロフェナクに加えて、メフェナム酸やセレコキシブなどのNSAIDsが、尿酸塩結晶刺激に応じたマウスマクロファージからのIL-1beta産生を抑制する。2.ジクロフェナクは、マウスにおいて、腹腔に投与した尿酸塩結晶により誘導されるIL-1betaの産生を抑制する。3.痛風の治療に用いられるNSAIDsの中で、ロキソプロフェンは当該産生を抑制しない。4.ジクロフェナクおよびロキソプロフェンは、尿酸塩結晶によるプロスタグランジンE2の産生を抑制する。1、2は、ジクロフェナクがin vitroおよびin vivoでIL-1betaの産生を抑制することを示している。1、3、4は、ジクロフェナクなどの一部のNSAIDsがシクロオキシゲナーゼとは異なる標的に作用することで、IL-1betaの産生を抑制していることを示唆している。ロキソプロフェンと比べて、ジクロフェナクはより強力な抗炎症効果を発揮すると考えられているが、それはIL-1betaとプロスタグランジンE2の産生を同時に抑制することに起因する可能性がある。
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[Journal Article] Impaired Autophagy in Macrophages Promotes Inflammatory Eye Disease.2016
Author(s)
Santeford A, Wiley LA, Park S, Bamba S, Nakamura R, Gdoura A, Ferguson TA, Rao PK, Guan JL, Saitoh T, Akira S, Xavier R, Virgin HW, Apte RS
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Journal Title
Autophagy
Volume: 12
Pages: 1876-1885
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Book] 日本臨床 増刊号 高尿酸血症・低尿酸血症 Vol.74, No.92016
Author(s)
藤森 新, 山中 寿, 箱田 雅之, 谷口 敦夫, 細山田 真, 髙濵 充寛, 齊藤 達哉, 森崎 隆幸, 森崎 裕子, 久原 とみ子, 安西 尚彦, 大谷 真由, 降幡 知巳, 佐藤 啓造, 藤城 雅也, 李 暁鵬, 勝又 義直, 中村 真希子, 市田 公美, 東 幸仁 他
Total Pages
464(31-36)
Publisher
日本臨牀社