2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the blood vessel regeneration system utilizing Zic family proteins
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15K15019
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
有賀 純 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (10232076)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 神経血管ユニット / 転写因子 / 遺伝子ターゲッティング / 動脈硬化 / 虚血性脳疾患 / 間葉性幹細胞 / 疾患モデル動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では脳の血管前駆細胞、血管内皮細胞、血管周皮細胞に発現する幹細胞分化制御因子Zic2, Zic3, Zic1の生理的役割と病態生理的役割をZic条件変異動物と動脈硬化モデルマウスの解析により明らかにして、血管内からこれら転写因子の活性に影響を与えるツールを開発することを目的とした。 発生過程のマウス脳および髄膜前駆細胞ではZic1, Zic2の発現が高く、Zic3の発現は低く、またそれ以外のZic4、Zic5タンパク質の発現量は極めて少ない。また、Zic1,Zic2のヌル型変異ホモ接合体の表現型は重篤であり、出生後の解析は難しい。そこで本研究では (Zic1flox/flox,Zic2flox/flox,Zic3null/Y)の個体を作出し、これとWnt1-Cre系統またはTie2-Cre系統のトランスジェニックマウスとの交配により、脳の血管で選択的にZicファミリーの遺伝子を不活化することを試みた。その結果、特定の組み合わせで胎児性致死になる場合があったが、生後まで表現型を観察可能な遺伝子型を見いだすことができた。これらの個体を用いて、定量的な解析を行った結果、Zic2が神経血管ユニットの発生に重要な役割を示すことを見いだすことができた。また、動脈硬化モデルとなるApoe欠損マウスを導入して、Zic欠損が動脈硬化に及ぼす影響を解析するための複合変異マウスの作製に着手した。 脳虚血時状態におけるZic遺伝子の役割について検討するために、中大脳動脈閉塞モデルマウスを作製して、Zicファミリーの発現に対する影響を評価する実験、に、脳血管内皮細胞を低酸素、低グルコース条件下で培養し(虚血状態を培養系で解析するため)、Zicファミリーの発現に対する影響を評価する実験を行った。
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[Journal Article] Autism-like behaviors and enhanced memory formation and synaptic plasticity in Lrfn2/SALM1-deficient mice.2017
Author(s)
Morimura, N., Yasuda, H., Yamaguchi K., Katayama, K., Hatayama, M., Tomioka, N.H., Odagawa, M., Kamiya, A., Iwayama, Y., Maekawa, M., Nakamura, K., Matsuzaki, H., Tsujii, M., Yamada, K., Yoshikawa, T., Aruga, J.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access
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