2016 Fiscal Year Research-status Report
ヒト新規全能性幹細胞(スーパーステムセル)創製と病理特性解析データベースの構築
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15K15103
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
中澤 温子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 病理診断部, 研究員 (90227736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 明弘 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 再生医療センター, 副所長/再生医療センター長 (70213486)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 移植病理 / 奇形腫(テラトーマ) / 再生医療 / 特性解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト多能性幹細胞には、ヒト胚性幹(ES)細胞及び人工多能性幹(iPS)細胞が存在する。これらのヒト多能性幹細胞は、 体を構成するすべての細胞へと分化できる多能性を保持し、 増殖し続けることができる極めてユニークな細胞である(Nishino K, Umezawa A, PLoS Genet, 2011)。現在我々は、これら二つの多能性幹細胞とは異なる新規ヒト多能性幹細胞(スーパーステムセル)の開発に成功した。本研究においては、この新規ヒト多能性幹細胞の奇形腫(テラトーマ)の特性解析を目的とする。従来の多能性幹細胞の特徴を有した上で、遺伝改変が容易な新規細胞由来奇形腫の解析は難病・希少疾患患者にとって大きな福音になる。体内動態試験については、株化細胞としてのヒトES 細胞の独自性がある。米国FDA の Points toConsider for Biologics Evaluation and Research での試験に準ずる。ヒト新型細胞による、奇形腫以外の悪性腫瘍、すなわち胎児性癌細胞ほか癌、その親細胞(TIG 細胞)である間葉系細胞に由来する肉腫の形成ができないかを検討することも肝要となる。免疫不全動物は、ヌードマウス、SCID マウス、NOG マウスを主に利用し、病理学的評価に関しては、解析期間は、3 ヶ月から寿命までを期間とする。移植する細胞数は、106 から109 とする。細胞の品質検査におけるCGH によるゲノム安定性評価、染色体核型解析との相関を同時に検討し、考察する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞の移植や奇形腫の評価は順調に推移しているため、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト幹細胞が示す品質項目の解析を行う。 分化指向性解析では、幹細胞について、樹立された株毎、あるいは各種幹細胞毎の性質を規定している因子を探索・同定するとともに、分化指向性を判別するための基礎的知見を得る。免疫不全動物を用いた体内動態解析では、幹細胞について、樹立された株ごと、あるいは各種幹細胞ごとに免疫不全マウスへ移植して腫瘍形成能を検証する。特に新型幹細胞については、多分化能性を規定する奇形腫形成と区分するため長期的な観察を行い、悪性化を判別するための基礎的知見を得る。なお、比較対象としては、ES細胞、iPS細胞を利用する。
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