2016 Fiscal Year Annual Research Report
Antiviral mechanism of new endoperoxide compounds showing antimalarial activity
Project/Area Number |
15K15142
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
加藤 宣之 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40150883)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 微生物 / 抗ウイルス剤 / 薬理作用機序 / 遺伝子解析 / マイクロアレイ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
独自に開発したC型肝炎ウイルス(HCV)アッセイ系を用いて見出した新規抗HCV化合物である環状過酸化低分子化合物(N-89とその誘導体N-251)の抗HCV作用機序の解明を目的として研究を行った。なお、HCV以外の近縁ウイルスに対する抗ウイルス作用活性は、当初予想していたより活性が弱いか或いは活性がないことが前年度の研究で分かったことから、N-89などの抗HCV作用機序の解明には有用ではないと判断し、当該年度は、前年度得られたN-89やN-251に抵抗性を示すHCV-RNA複製細胞を用いて解析を行った。得られた成果を以下に示す。 (1) N-89やN-251に抵抗性を示すHCV-RNA複製細胞においても、各種DAA(直接作用型抗HCV薬)は強い抗HCV活性を示したことから、N-89やN-251の作用機序はこれらのDAAとは異なるものと考えられた。 (2) 2種類のHCV-RNA複製細胞(親細胞)とそれらの親細胞から得られたN-89やN-251に抵抗性を示す2種類の細胞(抵抗性細胞)由来のHCV-RNAを入れ替えた計8種類のHCV-RNA複製細胞を作成した。これらの8種類の細胞のN-89やN-251感受性を評価した結果、N-89やN-251への抵抗性の獲得には、ウイルス側と宿主側の両方の因子が同程度に関与していることが明らかになった。 (3)N-89やN-251に抵抗性を示す細胞由来のHCVの遺伝子解析から、これらの抵抗性獲得に関与する可能性のあるアミノ酸置換を10カ所検出した。 (4)親細胞と抵抗性細胞を用いたcDNAマイクロアレイ解析により抵抗性の獲得に寄与する可能性のある遺伝子候補(抵抗性細胞において発現上昇する22種類と低下する17種類)を特定した。
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[Journal Article] Effects of resistance-associated NS5A mutations in hepatitis C virus on viral production and susceptibility to antiviral reagents.2016
Author(s)
Nitta S, Asahina Y, Matsuda M, Yamada N, Sugiyama R, Masaki T, Suzuki R, Kato N, Watanabe M, Wakita T, Kato T.
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 6
Pages: 34652
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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