2015 Fiscal Year Research-status Report
笑いケア体操プログラム活用による過疎地域高齢者への支援モデルの構築
Project/Area Number |
15K15173
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
池田 由紀 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (80290196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 篤彦 奈良県立医科大学, 医学部, その他 (10336852)
安東 由佳子 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (50314745) [Withdrawn]
加藤 亜妃子 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (30553234) [Withdrawn]
天野 薫 名古屋市立大学, 看護学部, 助教 (90747833) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 笑いの体操 / 過疎地域高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
過疎地域の人材を高齢者を支援するサポーターとして育成し、笑いケア体操プログラムを活用した高齢者支援のモデルを構築することを目的に、第一段階として平成27年度は過疎地域の高齢者の生活習慣と健康の実態を把握した。 対象は、健康教室に参加した高齢者70名に対して、質問紙に回答していただくことで研究に同意が得られたとして、質問紙に回答が得られた52名を対象として回答を分析した。 結果、性別では女性は47名、男性5名、平均年齢は72.35歳であった。家族構成は、夫婦のみが21名、一人暮らしが16名、その他14名は3世帯同居又は親子の同居であった。仕事を有している人は9名で、43名が無職であった。生活習慣において、毎日声をあげて笑う人は35名と多く、週数回、または月に1~3回笑う人は16名、ほとんど笑わないは1名であった。全員が喫煙はせず、朝食は摂る人たちで、運動はする人が40名、しない人は12名、睡眠において寝つきが悪い人は29名、良い人は23名、7時間以上睡眠をとる人は17名、7時間以内の睡眠の人は35名であった。52名の対象者の笑いの習慣を含む生活習慣、持病の有無とQOL、うつ、生活機能、ストレス対処能力の関係を検討したところ、笑いの頻度と身体機能との有意な差が認められた。また中途覚醒と身体機能および活力、またストレス対処能力と笑いの頻度には有意な差が認められた。 以上の結果から、毎日声を出して笑う習慣がある人は、身体機能が高く、睡眠習慣においても中途覚醒がなく、ストレス対処能力が高いことがわかった。毎日笑う習慣作りは、高齢者を支援していく重要なカギとなることが考察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度実施予定であった、第二段階の研究は、平成28年度に実施できることになっているので、概ね計画通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の第2段階の研究である、高齢者を支える支援者としてのサポーターの育成と笑いケア体操のプログラムの効果の検証を実施予定であり、さらに第3段階のサポーターによる笑いケア体操の効果の検証も検討できる予定である。
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Causes of Carryover |
第二段階のサポーターの育成のための笑いケア体操講座の開催および笑いケア体操プログラムの実施が、実施場所の都合で実施できなかったために、講座開催にかかる費用およびプログラム運営費用、旅費が次年度に繰り越しとなった理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
サポーター育成のための笑いケア講座開催2回分の費用および、笑いケア体操プログラム実施(研究介入)のための旅費、研究補助者に支払う謝金と第三段階の研究実施のための広告費、旅費、郵送費を計画している。
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